
求職活動中の戸田タツオは、ひょんなことから、「時間管理局20世紀東京支部」に採用されてしまう。この事務所には、過去・未来へ自由に往来できるロッカー型タイムトンネルがあった。所員のタツオとマリ、そしてムタイ所長、支部長らは、タイムパトロールマンとして、江戸時代や24世紀を縦横にかけめぐる。

小松左京の原作をNHKが4回完結のミニシリーズとしてTVドラマ化した作品です。原作には全8話が収録されていますが、TV版では、そのうち4話がドラマ化されています。
小説をTVドラマ・映画化する際は、内容に変更が加えられるのが常ですが、この作品も例外ではありません。原作本では、マリが20世紀東京支部の所長で、タツオは彼女の部下、そしてふたりは肉体関係にあるという設定になっていますが、TV版は『少年ドラマシリーズ』だけあり、当然お色気シーンはカットされています。TV版では、タツオとマリは同僚で、所長は別にいるという設定になっています。
原作は軽いコメディ・タッチの作風ですが、TV版はそれに輪をかけて喜劇色が強められています。とにかく軽くて、めっちゃ明るい! 石橋正次(タツオ役)、高瀬春奈(マリ役)、宍戸錠(ムタイ所長役)、どの出演者もノリノリの演技で、笑わせてくれます。蟇目良は、キザな二枚目だが、ちょっと抜けたところのある支部長という役どころ。更に、関根勤(当時の芸名はラビット関根)がラーメン屋の出前持ちの役で毎回登場し、笑いをふりまいています。

1.もう1人のぼく
戸田タツオは探偵になることを目指して求職活動中だが、なかなか就職口が見つからない。食費に困った彼は金を稼ぐためにパチンコ屋に行くが、そこに現れたのはもうひとりの戸田だった! 彼は未来からやってきたという。未来の戸田は過去の戸田に、ネアンデルタール人を捕まえるよう頼んで姿を消す。そのころ、街中をマンモスがのし歩いていた……。
原作の第1話『原人密輸作戦』をドラマ化したもの。ふたりの「ぼく」が混戦し、4話の中では最も『バック・トゥ・ザ・フューチャー』的な物語。もっとも、映画よりもこちらのほうが先に作られたのですが……。
2.江戸の一ツ目小僧
江戸時代のタイムエージェント・油屋和助という目明しが失踪したという連絡が入ったので、タツオとマリは江戸時代にタイムトラベルする。和助の手下の話によると、和助は化け物探しに出かけたまま、行方不明になったという。その化け物とは一つ目小僧だった……。
原作の第2話『一つ目小僧』をドラマ化したもの。江戸時代や一つ目小僧といった純日本的な題材をSF風に料理してあります。ひとだまが飛び交う荒れ果てた山寺の仏壇の前で、背を向けて座っていた僧侶がゆっくり振り返ると……といった怪談風の場面もあり、コメディとSFとホラーが合体した楽しいエピソードです。
3.ぼくらのウラトレマン
時間管理局に設置してあるロッカー型のタイムマシンから、妙な話し方をする若者の一団が現れ、タツオとマリと所長は人質にとられてしまう。彼らはスーパーヒーローのウラトレマンを誘拐し、24世紀に連れていくことをもくろんでいた……。
原作の第4話『タイムトラブル』をドラマ化。原作では日本の首相が誘拐されますが、TVドラマ版では「ウルトラマン」をパロった「ウラトレマン」を誘拐するという筋書きに変えられています。
4.ドロボウたち大混戦
時間管理局に3人組の泥棒が侵入した。3人が金目のものを物色している最中、明治時代に出張していた戸田が帰ってくる。彼は泥棒に頭を殴られ、気を失ってしまう。意識を取り戻したとき、戸田は記憶喪失になっており、ロッカー型のタイムマシンが消えていた……。
原作の第5話『地図を捜せ』をドラマ化。4話の中では、この話が最も変更を加えられています。原作では戸田が拷問にかけられたりして、緊迫感あふれる展開を見せますが、TV版は泥棒たちが間抜けで、お気楽なストーリーになっています。

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