ダン・シモンズのイリアムシリーズ
ダン・シモンズ:アメリカのSF作家。1948年生まれ。『トワイライト・ゾーン』誌のコンテストで一席に入選した短篇『黄泉の川が逆流する』(1982)でデビュー。処女長篇『カーリーの歌』(1985)で世界幻想文学大賞受賞。ヒューゴー賞・ローカス賞受賞作『ハイペリオン』(1989)に始まる〈ハイペリオン〉四部作、ローカス賞受賞作の本書『イリアム』(2003)、『オリュンポス』(2005)からなる〈イリアム〉二部作は、現代SFの最高峰として読者の圧倒的な支持を獲得している。
イリアム(上)
遥か数千年もの未来、地球化された火星のオリュンポス山の麓に住む学師ホッケンベリーは、ギリシア神話の神々やアキレウスら英雄たちが、ホメーロスの『イーリアス』さながらに戦うトロイア戦争の動静を観察していた。しかし、ある女神に召し出され、思いもよらない使命を受けたときから、一介の学師ホッケンベリーの運命は大きく狂い出す……。現代SF界の巨匠シモンズが圧倒的なスケールで贈る新叙事詩シリーズ開幕篇。
キンドル版:イリアム(上)
イリアム(下)
数千年後の未来の地球では、わずかに残った人類が、仕事も学問もせず、衣食住の保証された享楽的な生活を送っていた。そんな中、何世紀もの時を生きてきた“さまよえるユダヤ人”サヴィと出会ったハーマンは、定められた寿命の百歳を目前にして世界の成り立ちを解き明かすべく旅に出た……。一方、イリアム平原の戦局は、転換点を迎えていた。大神ゼウスの雷撃に対し、アキレウスら英雄たちは……。波瀾万丈のSF叙事詩。
キンドル版:イリアム(下)
オリュンポス1
地球化された火星の神殿に暮らす神々に対し、ギリシア神話の英雄たちはついに反旗をひるがえす! 巨匠の壮大なるSF叙事詩完結篇。ギリシア神話の神々によって復活させられ、トロイア戦争を観察してきた学師ホッケンベリーがとった行動をきっかけとして、戦いの局面は大きく変化した。刃を交えていたアカイアとトロイアの軍勢が手を組んだのだ。アキレウスやヘクトルをはじめとする英雄たちは、これまで自分たちを守護してきたゼウスら神々に叛旗をひるがえし、苛烈なる戦闘に突入した!ローカス賞受賞作『イリアム』の続篇にして完結篇、いよいよ開幕!
キンドル版:オリュンポス1
オリュンポス2
セテボス襲来を警告するため各地をめぐるディーマンは恐るべきものを目撃する――いっぽうアーディス・ホールに残された古典的人類は!?遙か未来の地球、古典的人類たちは女主人アーダが暮らす邸宅アーディス・ホールに集い、殺戮機械へと変貌した下僕ヴォイニックスの攻撃に備えていた。武器を用意し、柵を築き、なんとしてでも最後の砦を守らんとする人類たち。だが脅威は音もなく迫り来つつあった。一方、英雄アキレウスは死せるアマゾンの美しき女王、ペンテシレイアを蘇らせんとしてオリュンポス山麓を訪れたのだが……。巨匠の壮大なるSF戦乱絵巻、第2巻!
キンドル版:オリュンポス2
オリュンポス3
英雄アキレウスを特異点とする、地球&火星の大争乱の行方は? SF叙事詩堂々完結!〈神智圏〉の化身、上位存在たるプロスペローにより、ハーマンは古典的人類へ伝達すべき大量の知識を脳内に詰めこまれた。彼は愛しい妻アーダのもとへ帰るべく、果てしなき旅に出る。一方、イリアム平原における戦況は激変していた。怒れる神ゼウスが、ヘラをはじめギリシア勢を支援する神々に鉄槌を下したのだ。神々の庇護を失なったギリシア軍勢は、今にも壊滅しそうに思われたが!? 巨匠のSF叙事詩、ここに堂々完結!
キンドル版:オリュンポス3