■『HEROES/ヒーローズ』シーズン4プレミア

ネタバレ注意!
このコラムでは第一回の内容が部分的にばらされていますので、知りたくない方は以下の文章を読まないでください。
『ヒーローズ』はシーズン2以降、人気が落ち目だが、9月21日にアメリカのNBCネットワークで放送が始まったシーズン4のタイトルは『リデンプション(つぐない)』。まるで最近の低評価を挽回しようとする製作者の意気込みが反映されているかのようだ。
シーズン4ではサミュエルという名の新しい悪人が登場。彼はカーニバル(移動遊園地)のリーダーという変わった役どころだ。演じるは『プリズン・ブレイク』のロバート・ネッパー。彼は刺青を自由に操れるという、非常に変わったパワーの持ち主。たとえば、彼が手下の腕に刺青のインクを落としたら、インクが怪しく動き出し、手下の首のところまで動いていって、手の形になり、首を絞めるというシーンがあった。この場面は優れた特撮技術によって巧妙に表現されており、目を見張った。これ以外にも、刺青をネタにした特撮場面は見ものである。
一方、ヒロ・ナカムラ(マシ・オカ)は安藤(ジェームス・カイソン・リー)と共に、ヒロの亡くなった父親の会社「ヤマガト・インダストリー」に戻って働いている。ヒロの姉、キミコはこの会社の社長だと思うのだが、彼女は安藤を冷遇している。なぜなら、14年前、三人がまだ子供だったころ、上述のサミュエルが運営する移動遊園地で遊んでいて、ヒロが安藤にふざけて飛びついた結果、安藤の持っているジュースがこぼれて、キミコのドレスを汚してしまったからだ。それ以来、キミコは安藤を冷たくあしらっている(キミコさん、結構うらみを引きずる性格?)。それにしても、アメリカ人がわざわざ東京まで移動遊園地を持ってくるか?うーん……。
そんな折も折、ヒロは14年前の移動遊園地にタイムスリップしてしまう。ここで安藤のジュースがキミコのドレスにかからないようにすれば、ふたりの不仲は解消されるはずだが、ヒロは過去に干渉することを思いとどまる。なぜなら、過去に干渉することによってバタフライ・エフェクト(波及効果)が生じ、未来が大幅に変わってしまうかもしれないからだ。ひょっとしたら、その波及効果によって、ヒロはニューヨークの大爆発(シーズン1)を防げなくなってしまうかもしれない。
そこにサミュエルが現れる。彼もまたヒロと同じようにタイムトラベルして14年前にやってきたのだ(サミュエルの一族のひとりが時間を操る能力を持っている)。サミュエルはこう言ってヒロを説得する。「安藤のジュースがキミコのドレスにかからないようにしろ」と……。ヒロは躊躇するが、サミュエルがヒロを無理やり押し出した結果、安藤のジュースはキミコのドレスの代わりにヒロにぶっかかり、結局過去が変えられてしまう。ヒロが現在に戻ってきたら、安藤とキミコはラブラブの関係にあった。ここでの謎は、なぜサミュエルがわざわざタイムトラベルしてまで過去を変えたのかということ。ジュースがキミコのドレスにかからないようにするなんて、取るに足らないことのように思えるのだが、果たしてこの変化が後の展開にどんな影響を及ぼすのか……興味津々である。
これ以外にも、日本に関連した場面が登場した。アンジェラ(クリスティーン・ローズ)が高級車で「荒神」という名の寿司レストランに乗りつけ、息子のネイサン(エイドリアン・パスダー)と昼食を共にするのである(上の写真参照)。テーブルに運ばれてきたのは刺身。なんとふたりは醤油をつけずに刺身を食べる!俳優さんたちはおいしそうに食べていたけど、まずかったんじゃないかなー?
それと、前述した「ヤマガト・インダストリー」の社内の壁に「幸福」や「長寿」といった標示が掲げられている(笑)!意味は不明だが、部屋の名前なのかもしれない。それとも単に日本的なムードをかもし出そうとしたのか?いずれにせよ愉快!
一方、クレア(ヘイデン・ペネッティーア)は大学に進学、寄宿舎に入る。彼女のルームメイトはいやな性格の女の子なのだが、このルームメイトは寄宿舎の部屋から外に落ちて死んでしまう。これは自殺?それとも他殺?他殺だとしたら犯人は誰……?
このように、第一回では、一見したところ脈略のない四つのストーリーが語られた。今後、これらのストーリーがひとつにまとまっていくと思うのだが、どのようにまとまっていくかが興味深い。
