コンタクト 読書ゾーン 実話ゾーン テレビと映画ゾーン ホームページ

世界で最も有名な物理学者であるスティーヴン・ホーキングが、イギリスの新聞『デイリー・メール』のインタビューの中で、タイムトラベルに関する質問に答えました(上の写真は『新スタートレック』シーズン6第26話に特別出演したホーキング博士)。


ホーキング博士によると、ワームホールは解決策になりえないそうです。

「タイムトラベルを可能にするワームホールは存在しないと思います。その理由はフィードバックです。ロックのコンサートに行ったことのある人は、多分キーンという騒音を耳にしたのではないでしょうか。それがフィードバックです。この騒音が起こる理由は単純です。音がマイクに入ります。その音はワイヤーを通じて運ばれ、アンプで増幅され、スピーカーから出てきます。でも、スピーカーから出た音が再びマイクに入ると、その音は巡り巡ってループになり、スピーカーから出るたびに音量は大きくなっていきます。誰もこの過程を止めなかったら、最終的にフィードバックは音響装置を壊してしまうでしょう。」

「同じことがワームホールでも起こります。ただし、こちらで問題になるのは音ではなく放射能です。小さなワームホールが大きくなったら、その途端に自然の放射能が中に入り、ループになります。最終的にフィードバックはあまりにも強くなり、ワームホールを壊してしまいます。小さなワームホールは確かに存在するし、いつの日か、このワームホールを大きくすることは可能になるかもしれません。でも、タイムマシンとして使えるようになるまで長続きすることはないでしょう。」

それではブラックホールはどうでしょう? それも期待できないようです。

「巨大なブラックホールはタイムマシンです。しかし、言うまでもなく、それは決して実用的ではありません。ブラックホールはワームホールと違ってパラドックスを生み出さないという利点があります。しかも、フィードバックによって自ら破滅することもありません。しかし、ブラックボールはとても危険なのです。それは宇宙の遥か彼方に位置しているし、たとえそこにたどり着けたとしても、ブラックホールを使って遠い未来にタイムトラベルすることはできないのです。」

それでは、どうしたらいいのでしょう? 答えはスピードだそうです。

「未来に行きたいのだったら、単に速度を上げればいいのです。本当に速く進まなければなりません。必要な速度を出すためには、宇宙に行かなければならないと思います。史上最速の乗り物はアポロ10号で、その速度は時速4万キロメートルに達しました。しかし、時間旅行するためには、それよりも2000倍も速く進まなければなりません。そうするためには、アポロ10号よりも遥かに大きな乗り物が必要になるでしょう。この宇宙船は莫大な量の燃料を蓄えるためのスペースが必要になります。この燃料を使い、光速に近い速度を出すのです。宇宙の制限スピード(光速)をわずかに下回る速度に到達するためには、全速力で飛ばして丸6年かかります。」