3.破滅寸前
脚本:デイヴィッド・ウィテイカー
監督:リチャード・マーティン、フランク・コックス

1.破滅寸前:1964年2月8日
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スカロ星をあとにし、地球に向かうターディスに異変が生じ、四人の乗組員は全員気を失ってしまう。
四人は薄暗いターディスの中で気を取り戻す。ドクターは額に傷を負っており、残りの三人は部分的に記憶を失い、頭や首に痛みがあった。しかも、ターディスの扉が勝手に開いたり閉まったり、時計が溶けたり、スクリーンに意味不明の映像が映し出されたりと、奇妙なできごとが起こり始めた。果たしてこの不可解な事件の真相は?

この物語は二部構成で、25分のエピソードが二本で完結するのですが、面白い裏話があります。シリーズ1を編集していく過程で、エピソード二本分の空きができてしまったのだそうです。どうしてもこの空きを埋めなければいけないが、予算は限られている。他の俳優を雇ったり、セットを作ったりする余裕はない。そこで苦肉の策として、登場人物を四人に限定し、舞台をターディス内に限って、脚本を書いたのだそうです。いわば急場しのぎの穴埋め的な物語だったわけです。
そんな事情を前もって聞いていたので、見る前は「さぞかし退屈なドラマに違いない」と高をくくっていたのです。でも、いざ見てみたら、これが意外に面白い。ターディスの中で不可解な事件が続出したり、四人の登場人物がお互いを疑って人間関係が緊張したりするので、サスペンスがたっぷり。結末は完全に意表を突かれました。お金がなくても、アイデア一つで面白いドラマはできるのだと感心した次第です。
『(新)ドクター・フー』では、ターディスが単なる乗り物にとどまらず、独自の知性を持った一種の機械生命体として描かれています。そんな設定のきっかけを作ったのが、この『破滅寸前』です。

この作品の日本語版DVDは発売されていないようです。英語版は上記の二作品と一緒にボックスセットになっています。→アマゾンでこのDVDを買う。