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 このページでは、1965〜66年にイギリスのBBCで放映された『ドクター・フー』シーズン3のエピソードをご紹介します。エピソードのタイトルは英語のタイトルを私が適当に訳したものですのでご了承ください。放送年月日はイギリスでの放映日です。

●シーズン3の概要

 シーズン3では舞台裏でかなりのドラマが起こりました。これまでずっとプロデューサーを務めていたヴェリティ・ランバートが降板、第20話の『神話を作る者たち』からジョン・ワイルズが新しいプロデューサーに任命されました。しかし彼が大人向けのドラマを志向したため、ドクター役のウィリアム・ハートネルが異議を唱え、BBCの経営陣もハートネルを支持したので、ジョン・ワイルズは4作品を製作しただけで辞表を提出、後任としてインズ・ロイドが新プロデューサーになりました。彼はドクター・フーの科学面を強調するという方針を打ち出し、キット・ペドラー博士を科学顧問として雇いました。
 プロデューサーに限らず、コンパニオンも激しく入れ替えられたので、シーズン3は全体的に不ぞろいな印象を免れえません。しかし個々の作品はどれも良質です。特に『ダレックスのマスタープラン(下記参照)』は12話から成る超大作で、これをもってドクター・フーは一つの頂点に達しました。


18.ギャラクシー4

脚本:ウィリアム・エムス
監督:デレック・マルティナス


1.400の夜明け:1965年9月11日
2.鋼鉄の罠:1965年9月18日
3.エアロック:1965年9月25日
4.爆発する惑星:1965年10月2日

 ターディスはギャラクシー4の惑星に到着する。ドクター、ヴィッキーとスティーブンは惑星を探索し、二つの異なるエイリアン種に出会う。一つはドラーヴィン……美しい女性たちからなる女性優位主義のエイリアンで、もう一つはリル……醜い姿のエイリアンだった。両方とも宇宙空間で戦いを繰り広げた挙句、この星に不時着したのだ。この星は数時間後に爆発する運命にあった。惑星の爆発が全員を滅ぼす前に、ドクターはどちらのエイリアンが味方で、どちらが敵なのか探り出さなければならない!


 この物語の教訓は「外見だけで人を判断してはいけない」ということでしょうか。アマゾネス軍団の面々は表面的に美しいものの、心が狭く非情で、とても憎ったらしく描かれています。そのため思わず感情移入してしまいました。クライマックスは時間との競争で、ハラハラドキドキさせられました。


 この作品は過失によりテープがすべて消去されてしまったので、DVDは未発売です。


19.未知への任務

脚本:テリー・ネイション
監督:デレック・マルティナス


未知への任務:1965年10月09日


 スペース・セキュリティ・サービス(宇宙警備サービス)のエージェント、マーク・コリーが極秘の任務でケンベル星に到着する。この星でダレックの宇宙船が目撃されたので、調査のためここにやってきたのだ。コリーはダレックがこの星に秘密の基地を築いたとにらんだのだが、果たして彼の推測は正しかった。ダレックは他のエイリアンの味方と共に、地球の銀河に侵攻を企んでいたのだ。コリーは警告メッセージを録音し、地球に送ろうとするが、その直前ダレックに見つけられ、殺されてしまう。警告メッセージはダレックに見つかることなく、ケンベル星に残された……。


 この作品はこの次の次に放映された超大作『ダレックのマスタープラン(下記参照)』の序章です。これはドクター・フーの中で唯一ドクターやコンパニオンがぜんぜん顔を見せないエピソードとして知られています(実のところ、この頃みんな休暇をとっていたようです)。この後すぐ本編に入らず、一呼吸置いて歴史ものを放映してから、本編が始まるわけです。


 この作品は過失によりテープが消去されてしまったので、DVDは未発売です。


20.神話を作る者たち

脚本:ドナルド・コットン
監督:マイケル・リーストン・スミス


1.秘密の寺院:1965年10月16日
2.予言と報酬:1965年10月23日
3.スパイの死:1965年10月30日
4.破壊の馬:1965年11月06日

 ドクターと二人のコンパニオンは古代ギリシアに到着する。そこではトロイがギリシアから包囲攻撃を受けていた。ドクターはギリシアのアキレスによってゼウス神と間違えられ、ギリシア軍の野営地に連れて行かれる。ドクターはそこでアガメムノン(ミケーネの王で、ギリシア軍の総大将)とオデュッセウス(イサカの王)に会う。二人はドクターにトロイを攻略する方法を二日のうちに考えが出すよう無理やり頼み、仕方なく「トロイの木馬」の作戦を二人に提案する。
 一方、スティーブンとヴィッキーはトロイ側の捕虜となる。トロイのプリアモス王はヴィッキーが超自然的なパワーを持っていると勘違いし、二日間のうちに魔法でギリシア軍を消滅させるよう彼女に要求する……。


 これは有名なトロイの木馬を題材にした物語です。ドクター・フーの歴史ものは、子供を対象にしているせいか、重厚になり過ぎないよう、喜劇風に作られているものが多いですが、これもその一つ。一話から三話まではユーモアを交えた軽い仕上がりになっています。最後の四話で調子がガラッと変わり、シリアスでドラマチックな歴史劇が展開!

●さようなら、ヴィッキー!
 ヴィッキーはプリアモス王の息子トロイラスと恋に落ち、この時代に残ることを決心します。未来少女の彼女が古代ギリシアに住み着くには、かなり不便な思いをしなければならないと思うのですが……うーむ、恋は盲目ということか?ちなみに、ヴィッキーはクレシダという名前をプリアモス王から授けられるのですが、14世紀にイギリス人作家チョーサーが長編物語詩『トロイラスとクレシダ』を執筆しています。きっとこれが元になっているのでしょうね。


 この作品は過失によりテープがすべて消去されてしまったので、DVDは未発売です。


◆新コンパニオン紹介

●カタリーナ
 上記の『神話を作る者たち』でスティーブンはギリシアのディオメデスに成りすまし、トロイの戦士と剣を交えるのですが、そこで傷を負い、トロイの小間使いカタリーナに付き添われて命からがらターディスに戻ります。そこでターディスが発進し、彼女はドクターたちと旅をする羽目になってしまいます。カタリーナはおとなしく従順で賢い女性ですが、さすがに紀元前12世紀の女性がドクターのコンパニオンになるには無理があるということで、五本のエピソードに出演後、早々にお役ごめんになってしまいました。カタリーナは自らの命を犠牲にしてドクターたちを救い、宇宙のかなたに消えていったのです。
 カタリーナを演じたのはエイドリアン・ヒル。彼女は1965年の11月から同年の12月までコンパニオンを務めました。なお、彼女は1997年に他界されました。


21.ダレックスのマスタープラン

脚本:テリー・ネイション、デニス・スプーナー
監督:ダグラス・カムフィールド


1.悪夢の始まり:1965年11月13日
2.ハルマゲドンの日:1965年11月20日
3.悪魔の惑星:1965年11月27日
4.裏切り者:1965年12月4日
5.逆計:1965年12月11日
6.太陽のコロナ:1965年12月18日
7.スティーブンのご馳走:1965年12月25日
8.火山:1966年01月01日
9.大いなる死:1966年01月08日
10.逃亡用スイッチ:1966年01月15日
11.捨てられた惑星:1966年01月22日
12.時間の破壊:1965年01月29日


 ケンベル星に到着したドクターはマーク・コリーが残したメッセージを見つける(上記『未知への任務』参照)。それによると、ダレックは時間破壊兵器を使って宇宙を支配する計画を進めているという。そこでドクターは危険を省みずダレックからタラニウム(希少な元素)を奪う。時間破壊兵器を動かすためには燃料としてタラニウムが必要だからだ。かくしてドクターたちは時空を駆け巡ってダレックスから執拗に追われる羽目になった。ドクターの味方であるブレット・ヴァイオン(宇宙警備サービスのエージェント)は、あろうことか実の妹サラによって撃ち殺される。この射殺は太陽系同盟の長、マヴィック・チェンから命令されたことだった。チェンは表向きで潔癖な人物を装いながら、その実はダレックスと協力して宇宙を支配しようとしていたのだ。ドクターはサラを説得して、チェンが裏切り者であること、そして人類がダレック、チェン、時間破壊兵器の三重の危機に直面していることを悟らせなければならない!


 上の放映日の欄をご覧になればお分かりの通り、これは全12話から成る超大作!時間破壊兵器を動かす燃料タラニウムを奪い、奪い返すために宇宙空間や時間を超えて壮大なスペース・オペラ(宇宙活劇)が展開!ドクターたちが訪れる場所は火山の煙がもうもうと立ち上る、できたばかりの惑星や、41世紀の地球の未来社会、果ては古代エジプトまで!エジプトのセットは本格的な歴史劇で使っても遜色ないほどのできばえです。アクションも本格的で、長編にもかかわらず、まったく飽きさせない面白さです。更にシーズン2の最後に登場した、メドリング・モンク(おせっかいな僧侶)も登場!これをもって初代ドクターのシリーズは頂点に達しました。ほとんどのエピソードが過失により消去されてしまったのは残念です。


 この作品は二番目、五番目、そして十番目のエピソードのみ残っています。これら三つのエピソードは『ロスト・イン・タイム』のDVDに収められ、発売されています。→
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◆新コンパニオン紹介

●サラ・キングダム
 サラ・キングダムは41世紀の宇宙警備サービスのエージェント。気が強く、積極的で自主的な彼女は上記のカタリーナとは正反対の女性です。正義感の強い彼女は上司マヴィック・チェンの命を受け、実の兄を裏切り者と勘違いして射殺してしまいます。その後、ドクターから真実を知らされた彼女は自分の過ちを悟り、ドクターおよびスティーブンと協力してダレックに立ち向かうのでした。最後に彼女はダレックの時間破壊兵器の犠牲者となり、この世を去ります。
 サラを演じたのはジーン・マーシュ。彼女は1965年の12月から66年の1月まで『ダレックのマスタープラン』で短期のコンパニオンを務めました。なお、彼女は三代目ドクターのジョン・パートウィーと結婚していました。


22.セント・バーソロミュー前夜の虐殺

脚本:ジョン・ルカロッティ、ドナルド・トッシュ
監督:パディ・ラッセル


1.戦争の神:1966年02月05日
2.海の乞食:1966年02月12日
3.死の僧侶:1966年02月19日
4.運命の鐘:1966年02月26日


 ドクターとスティーブンは1572年のフランスに到着する。このころ、カトリーヌ・ドゥ・メディチはユグノー(16〜17世紀フランスのプロテスタント)を大量虐殺する計画を進めていた。ドクターが高名な薬剤師チャールズ・プレスリンの元を訪ねる間、スティーブンはリーダー格のユグノーと知り合いになる。彼らに同情したスティーブンは差し迫った大虐殺を阻止しようとするのだが……。


 手に汗握る宇宙活劇の後はぐんと渋い歴史劇が展開。しかもユグノーの虐殺という、あまり知られていない事件を扱っています。ひたすら重厚な歴史劇で、もはやここに子供向け番組の名残は微塵もありません。ファンの間で高く評価されており、これこそドクター・フーの最高傑作と評する人さえ!


 この作品は過失によりテープがすべて消去されてしまったので、DVDは未発売です。


◆新コンパニオン紹介

●ドードー
 「ドードー」はニックネームで、本名はドロシア・チャプレット。彼女は60年代半ばのイギリスの女学生です。ターディスが16世紀のフランスから60年代のロンドンに到着したとき、ターディスを警察用の公衆電話ボックスだと勘違いして中に足を踏み込み、そのままコンパニオンになってしまいました(この登場の仕方はかなり強引で安直?)。残念ながら彼女はドクター・フーのファンの間で最も人気がないコンパニオンのようです。ドードーは役柄的にちょっとおバカなので、視聴者をイライラさせたのです。しかも最初の物語ではくしゃみと鼻水で風邪の菌を未来社会にまき散らし、あわやのところで人類を全滅させそうになりました。第一印象からしてよくなかったのです。
 ドードーを演じたのはジャッキー・レイン・彼女は1966年の2月から7月までコンパニオンを務めました。


23.アーク

脚本:ポール・エリックソン、レズリー・スコット
監督:マイケル・イミソン


1.鋼鉄の空:1966年3月05日
2.疫病:1966年3月12日
3.帰還:1966年3月19日
4.爆弾:1966年3月26日

 ドクター、スティーブンとドードーを乗せたターディスは一千万年後の巨大な箱舟型宇宙船の中に到着する。このころ地球は太陽に突入しようとしていたので、未来の人類は植民地のレフュシス星に向かって700年の旅を続けている最中だった。船内には植物から動物まで地球の生態系が積み込まれていた。ところが、ドードーが風邪をひいていたので、とんでもない災難が起こる。未来社会では風邪のウイルスが完全に撲滅されていたので、未来人は風邪に対する免疫ができていなかったのだ。未来人たちは次々に倒れ、全滅の危機に瀕する。ドクターたちは捕らえられ、死刑を言い渡される。ドクターはなんとかして風邪の治療法を見つけ、人類を滅亡の危機から救わなければならない。


 この物語は面白い構成になっています。二部に分かれていて、前編と後編で違う物語が展開するのです(もっとも二つの物語はつながっていますが)。前編は上記のとおり、未来の人類が風邪のウイルスにやられる物語です。これはいかにもありそうな興味深いテーマです。後編は人類に仕えていた奴隷のエイリアンが反逆し、主従関係が逆転してしまったので、ドクターたちが両者を和解させようとする物語です。


 この作品はテープがすべて残っていますが、まだDVD化されていません。


24.宇宙のおもちゃ職人

脚本:ブライアン・ヘールズ、ジェリー・デイヴィス、ドナルド・トッシュ
監督:ビル・セラーズ


1.天のおもちゃ部屋:1966年4月02日
2.人形の広間:1966年04月09日
3.踊りの床:1966年04月16日
4.最後のテスト:1966年04月23日

 ドクターと二人のコンパニオンは超現実的な宇宙のおもちゃ部屋に到着する。それはドクターの仇敵である邪悪なおもちゃ職人(マイケル・ゴフ)の仕業だった。ターディスは没収され、スティーブンとドードーは一連のゲームをやらされる羽目に。ずる賢いおもちゃの試合相手を負かさない限り、ターディスを返してくれないというのだ。一方ドクターは複雑なトライロジックのゲームでおもちゃ職人と知恵比べをしなければいけない。三人のうち一人でも失敗したら、彼らはおもちゃ職人によって人形にされ、おもちゃ部屋に永遠に閉じ込められてしまう。


 これは従来の物語とは毛色が違い、SFというよりはファンタジーの色合いが濃い実験的な作品です。一般の評価は高いようですが、残念ながら全4話のうち1〜3話は消去されてしまいました。その部分については写真と音声で構成された復元版で我慢しなければなりません。そのため私にはわかりにくく、あまり楽しむことができませんでした。おもちゃ職人を演じたマイケル・ゴフはバットマンの映画シリーズで執事のアルフレッドを演じた人として有名です。


 この作品は1〜3話が消去されてしまい、残っているのは第4話だけなので、DVDは未発売です。


25.ガンファイター

脚本:ドナルド・コットン
監督:レックス・タッカー


1.ドクターの休日:1966年4月30日
2.ピアニストを撃つな:1966年05月07日
3.ジョニー・リンゴ:1966年05月14日
4.OK牧場:1966年05月21日

 ターディスは1881年のアリゾナに出現する。そのときドクターの歯が痛み始めたので、彼は歯医者に即行。ところが歯科医は悪名高きドク・ホリデーだった。彼はクラントン兄弟と、兄弟によって雇われたガンマン、ジョニー・リンゴから追われて逃亡の最中だった。ドクター、スティーブンとドードーはドク・ホリデーおよび保安官のワイアット・アープと組み、クラントン兄弟に対抗することになる。


 ファンタジーの世界から一転してワイルドな西部劇の世界へ!有名なOK牧場の決闘をドクター・フー風の解釈で描いています。本格的なSFにはさまれてウエスタンを持ってくるところなど、ドクター・フーならでは!コメディタッチの軽い作品なので、楽しく見ることができました。


 この作品はすべてのエピソードが残っていますが、まだDVD化されていません。


26.未開人たち

脚本:イアン・スチュワート・ブラック
監督:クリストファー・バリー


第一話:1966年05月28日
第二話:1966年06月04日
第三話:1966年06月11日
第四話:1966年06月18日

 ターディスは一見したところ平和な惑星に到着する。この星の住民は「技術的に進んだ支配者層」と、「野蛮な未開人層」の二つの階層に分かれていた。ドクターは高名な知識人として支配者たちから熱烈な歓迎を受ける。一方スティーブンとドードーは、この楽園に邪悪な秘密が隠されていることを突き止める。支配者たちは特殊な装置によって未開人たちから生命力を奪い、自分たちのために利用していたのだ。しかも支配者層の指導者ジャノはドクターから生命エネルギーを奪う計略を進めていた!


 西部劇の後は再び本格的なSF作品が登場。残念ながらこの作品もテープが消去されてしまったので、オーディオ・ドラマを聴くか、スチル写真と音声で復元されたものを見て、当時の面影を偲ぶしかありません。そのため認知度は低いようです。それでもこれは中々よくできたドラマです。ドクターが生命エネルギーを奪われそうになるシーンはかなりのサスペンスで、ハラハラしました。

●さようなら、スティーブン!
 物語の最後で、スティーブンはこの国の指導者として、支配者層と未開人層の仲を取り持つ役を引き受けることになりました。そのため彼はターディスを離れ、この時代に残ることを決意しました。スティーブンはコンパニオンとして大活躍しましたが、彼が出演した作品の多くはテープが消去されてしまったので、残念ながら今日、彼が話題に上ることはあまりありません。スティーブンは「報われない陰のヒーロー」です。


 この作品は過失によりテープがすべて消去されてしまったので、DVDは未発売です。


27.ウォー・マシン

脚本:イアン・スチュワート・ブラック、パット・ダンロップ
監督:マイケル・ファーガソン


第一話:1966年06月25日
第二話:1966年07月02日
第三話:1966年07月09日
第四話:1966年07月16日

 ドクターとドードーはターディスで1966年のロンドンに到着する。二人は新しくできた郵便局タワーを見て大喜び。だがタワーから邪悪なバイブレーションが出ていることを察知したドクターはタワー内の事務所に向かう。そこで二人は「ヴォータン」を紹介される。それは新型のコンピュータで、世界中のコンピュータとリンクされる予定だという。ところがヴォータンは自分の心を持つようになっていた。彼は関係者たちに催眠術をかけ、彼らを奴隷化して意のままに操り始める。ヴォータンの目的とは、人類を隷属させて人口知能が支配する世界を実現することだった!


 シーズン3の最後を飾ったこの作品は60年当時の現代のロンドンが舞台となっており、ロンドン市内でロケを敢行、開放感のある作品になりました。最後のほうでは軍隊が出動、シーズンフィナーレにふさわしい盛り上がりを見せました。ところで、「世界中のコンピュータをリンクする」って、60年代にしてインターネットの出現を予言していますね!

●さようなら、ドードー!
 ドクター史上、最も人気のないコンパニオンという不名誉な評価を受けたドードーはこの物語をもって番組を去ることになりました。人気がなかったせいか、その去り方は非常に地味。ドードーはヴォータンによって催眠術をかけられてしまうのですが、ドクターがそれを見破り、彼女の催眠術を解きます。その後、彼女は静養のため郊外に向かいます。物語の最後でドクターがターディスの前でドードーを待っていると、新コンパニオンのベンとポリー(下記参照)がやってきて、「自分の時代に戻ってきたので、もうターディスには戻りません」というドードーからの伝言を伝えたのでした。その後ドクターが奇妙な公衆電話ボックス(ターディス)の中に姿を消したきり出てこないので、不審の念を抱いたベンとポリーが中に忍び込んだところでターディスが発進、図らずも二人はドクターと共に時空の旅に出たのでした。


 この作品は全編残っていますが、まだDVD化されていません。


◆新コンパニオン紹介

●ポリー
 ポリーは1966年のロンドンで上記の「ヴォータン」を作ったコンピュータ会社の秘書を務めていました。この会社にドクターとドードーが偵察のためやってきて、彼らと関わるようになったのです。快活で、流行に敏感で、魅力的な彼女は60年代半ばのイギリスのヤング・アダルト層を代表する女性です。下記の友達ベンと共にドクターのコンパニオンとして様々な冒険を体験することになります。
 ポリーを演じたのはアネク・ウィルス。彼女は1966年の6月から67年の5月までポリー役を務めました。


●ベン・ジャクソン
 ベン・ジャクソンは水兵さんです。休暇でロンドンに上陸中、ナイトクラブ「インフェルノ」で飲んでいたとき、上記のポリーが喧嘩に巻き込まれたので、彼が割って入り、ポリーを守りました。こうして二人は友達になったのです。この例からもわかるとおり、ベンは勇気があって正義感が強い男性です。コックニー・アクセント(ロンドンの下町訛り)がある彼は気さくで面白くて、人好きのする元気のいいお兄さんです。
 ベンを演じたのはマイケル・クレイズ。彼は1966年の6月から67年の5月までコンパニオンを務めました。なお、彼は1998年に他界されました。


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