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 このページでは、1965〜66年にイギリスのBBCで放映された『ドクター・フー』シーズン4から、二代目ドクターが主演したエピソードをご紹介します。


◆二代目ドクター紹介

 風変わりで、おどけ者で、機知に富む二代目ドクターは初代ドクターとは正反対の性格です。初代ドクターは威厳があり居丈高。両手の親指をベストのポケットに突っ込み、胸を張って、「君は私を誰だと思っとるのかね?ふーん?」という感じだったのですが、二代目はずっと肩の力が抜けており、髪はボサボサ、性格は穏やかです。初代ドクターが「厳格ながら根は優しいおじいさん」的な存在だとしたら、二代目は「優しいおじさん」といった感じでしょうか。彼は考えに詰まると縦笛を吹くという奇癖を持っています。多分、縦笛を吹くことによって気分転換し、新鮮なアイデアをひねり出そうとしているのだと思います。
 二代目ドクターを演じたのはパトリック・トラウトン。彼は1966年の11月から1969年の6月までドクター役を務めました。なお、同氏は1987年に他界されました。


30.ダレックスのパワー

脚本:デイヴィッド・ウィテイカー、デニス・スプーナー
監督:クリストファー・バリー


第一話:1966年11月05日
第二話:1966年11月12日
第三話:1966年11月19日
第四話:1966年11月26日
第五話:1966年12月03日
第六話:1966年12月10日

 再生したドクターとポリー、そしてベンを乗せたターディスは地球の植民地バルカン星に到着する。そこではレスターソンという名前の科学者が不時着した宇宙カプセルを回収していた。そのカプセルには意識不明状態にある三体のダレックが乗っていた。事もあろうにレスターソンはダレックを再起動してしまう!ダレックを召使として使うためである。当初ダレックは従順な召使のようにふるまい、人々を喜ばせた。しかし彼らはひそかに邪悪な計画を企てていた……。


 ドクターの天敵、ダレックが再登場!今回はせっかく滅んだダレックを愚かな科学者が復活させてしまいます。ダレックが人の権力欲を利用しながら、ジワリジワリと人間を圧倒していく過程がサスペンスたっぷりに描かれています。


 この作品は過失によりテープがすべて消去されてしまったので、DVDは未発売です。


31.ザ・ハイランダーズ

脚本:エルウィン・ジョーンズ、ジェリー・デイヴィス
監督:ヒュー・デイヴィッド


第一話:1966年12月17日
第二話:1966年12月24日
第三話:1966年12月31日
第四話:1967年01月07日

 ターディスは1746年のスコットランドのハイランド地方に現れる。この年、ジャコバイトの反乱が起こった。この反乱は亡命したジェームス英国王を王位に復活させようとする試みである。しかし反乱軍は敗北を喫した。ドクター、ポリーとベンはそこでバグパイプ奏者の青年、ジェイミー・マクリモンに出会う。彼はジャコバイトの一員で、英国政府軍から追われる身だった……。


 これまで『ドクター・フー』では「SFもの」と「歴史もの」を交互に放映していましたが、この物語をもって、歴史ものは終了することになりました。これ以降、『ドクター・フー』の物語はSFのジャンルに集中することになりました。


 この作品は過失によりテープが消去されてしまったので、DVDは未発売です。


◆新コンパニオン紹介

●ジェイミー・マクリモン
 ジェイミー・マクリモンはスコットランドのバグパイプ奏者で、ドクターから誘われ、コンパニオンとしてターディスに乗り込むことになりました。18世紀の青年ながら、適応力はかなりのもので、どの時代に飛んでもその場の状況にすばやく順応します。スコットランド男児らしく、発音にはスコットランド訛りがあり、いつもキルト(スカートを思わせる伝統的な衣装)をはいています。彼は歴代のコンパニオンの中で特に人気が高く、3シーズンにわたって二代目ドクターの忠義深い助手として活躍しました。
 ジェイミーを演じたのはフレイザー・ハインズ。彼は1966年の12月から1969年の6月までコンパニオンを務めました。


32.海底の脅威

脚本:ジェフリー・オーム
監督:ジュリア・スミス


第一話:1967年01月14日
第二話:1967年01月21日
第三話:1967年01月28日
第四話:1967年02月04日

 ターディスは太平洋の真ん中にある火山島に到着する。ドクター、ポリー、ベンとジェイミーは島の洞窟を探検するうちに、失われた都アトランティスに通じる道を発見する。ドクターはそこで有名な科学者ザロフ教授に会う。教授は精神に異常をきたしており、地球を爆破する計画を進めていた。四人は力を合わせて地球の破壊を食い止めなければならない!


 ドラマの質が均一して高いことで評判の『ドクター・フー』ですが、これは愚作として悪名高い作品です。アトランティスの人々は海底に沈んだ大陸を浮上させるようザロフ教授に頼むのですが、教授は気が触れており、地球を爆破することを企てます。地球が滅びれば教授自身も死んでしまうのですが、そんなことはどうでもいいようです!その他ばかばかしい矛盾点や突込みどころがいっぱい!


 この作品は第三話のみ『ロスト・イン・タイム』のDVDに収められ、発売されています。→アマゾンでこのDVDを買う。


33.月面基地

脚本:キット・ペドラー
監督:モリス・バリー


第一話:1967年02月11日
第二話:1967年02月18日
第三話:1967年02月25日
第四話:1967年03月04日

 ドクター、ポリー、ベンとジェイミーの四人は2070年の月面基地に到着する。この基地には地球の天気をコントロールする「グラヴィトロン」という装置が備えつけられていた。四人が到着後、基地の作業員の間で謎の伝染病が発生、しかもグラヴィトロンが原因不明の故障を起こした。月面基地の責任者は四人に嫌疑をかける。だが皆の知らないところで、ドクターの敵、サイバーマンがひそかに地球侵略の新たな計画を遂行していた……。


 愚作の前作から打って変わり、こちらはサスペンスたっぷりの本格的SFが展開。科学者のペドラー博士が脚本を書いただけあり、科学的な基盤がしっかりしているので、安心して見られます。月面基地のセットも当時にしてはリアルで、現実味があります。サイバーマンの仕掛けた疫病に冒された基地の作業員がサイバーマンの手下になる場面(右上の写真参照)は結構恐怖感があります。


 この作品は第一話と第三話が過失により消去されてしまいましたが、第二話と四話が『ロスト・イン・タイム』のDVDに収められ、発売されています。→アマゾンでこのDVDを買う。


34.マクラの恐怖

脚本:イアン・スチュアート・ブラック
監督:ジョン・デイヴィス


第一話:1967年03月11日
第二話:1967年03月18日
第三話:1967年03月25日
第四話:1967年04月01日

 ターディスは遠い未来の惑星に到着する。そこは地球の植民地で、理想的な社会が実現していた。だがドクター、ポリー、ベンとジェイミーは、一見したところ幸福な社会の裏で邪悪な力が働いていることに気づく。巨大な蟹のようなエイリアン、マクラがひそかに植民地の政府に侵入し、移住者たちに奴隷労働を強いていたのだ。


 この物語に登場した巨大な蟹のエイリアンは40年の時を隔てて『(新)ドクター・フー』シリーズ3の第三話『グリドロック』でよみがえりました!


 この作品は過失によりテープが消去されてしまったので、DVDは未発売です。


35.顔のない者

脚本:デイヴィッド・エリス、マルコム・ハルク
監督:ジェリー・ミル


第一話:1967年04月08日
第二話:1967年04月15日
第三話:1967年04月22日
第四話:1967年04月29日
第五話:1967年05月06日
第六話:1967年05月13日

 四人のタイムトラベラーは1966年のロンドン、ガトウィック空港の滑走路に到着する。空港では謎の失踪事件が続発していた。ベンとポリーも姿を消してしまう。その後、ポリーに瓜二つの女性が現れるが、彼女はドクターにもジェイミーにも会ったことがないと主張する。調査の結果、ドクターは真実を探り出すことに成功する。カメレオンという名の顔のないエイリアンが地球人を誘拐し、失踪者になりすまして地球を乗っ取ろうとしていたのだ!


 これは有名なSF映画『ボディ・スナッチャー』や60年代のテレビドラマ『インベーダー』のように、エイリアンが人間になりすますお話です。この種の映画につきものの「誰が味方で誰が敵かわからない」状況が不安とサスペンスを呼びます。この作品は部分的にロンドンのガトウィック空港でロケされました。

●さようなら、ポリーとベン!
 ポリーとベンは自分たちの時代に戻ってきたので、ターディスを離れることを決意しました。二人がロンドンを発ってタイムトラベルを始めたのは1966年の7月。戻ってきたのも同年の7月ですので、大冒険をしたにもかかわらず、時間がまったく経過していないことになります!個人的には二人にもう少し残ってもらいたかったのですが、仕方ないですね。


 この作品は第一話と三話が『ロスト・イン・タイム』のDVDに収められ、発売されています。→アマゾンでこのDVDを買う。


36.ダレックスの悪

脚本:デイヴィッド・ウィテイカー
監督:デレック・マルティナス


第一話:1967年05月20日
第二話:1967年05月27日
第三話:1967年06月03日
第四話:1967年06月10日
第五話:1967年06月17日
第六話:1967年06月24日
第七話:1967年07月01日

 前回の物語でガトウィック空港に到着したターディスが何者かによって盗まれた。捜索を続けていたドクターとジェイミーは1866年にタイムスリップ、そこでダレックに捕らわれてしまう。二人がタイムスリップしたのは科学者エドワード・ウォーターフィールドの仕業だった。ウォーターフィールドは娘をダレックによって誘拐された。弱みを握られた彼はダレックの命令に従い、仕方なくドクターとジェイミーをタイムスリップさせたのだ。ダレックは地球を征服するため、「ヒューマン・ファクター(人間を人間たらしめている要素)」を抽出しようとしていた。ダレックはその仕事をドクターにさせようとしたのだ。だがドクターは、その裏にもっと邪悪な計画が秘められていることに気づく……。


 またまたダレックが登場!でも話の切り口がまったく違うので、マンネリ感はまったくありません。これはシーズン3の『ダレックスのマスタープラン』と並び傑作の誉れ高い作品です。シーズンフィナーレにふさわしく、スケールの大きな展開で、物語の舞台は現代のロンドンからビクトリア時代、そしてダレックの故郷であるスカロ星へと移っていきます。最後はかなりの盛り上がりを見せます。第二話以外のすべてのエピソードが消去されてしまったのは残念です。


 この作品は第二話のみ『ロスト・イン・タイム』のDVDに収められ、発売されています。→アマゾンでこのDVDを買う。


◆新コンパニオン紹介

●ヴィクトリア・ウォーターフィールド
 ヴィクトリアは19世紀のイギリスで生まれました。科学者の父親はダレックに殺され、孤児になったので、物語の終わりでドクターが彼女にターディスに乗るよう誘ったのです。彼女は繊細で女性的なので、悪者とじかに張り合うだけの力はありません。でも彼女には必殺の武器があります。それは耳をつんざくような絶叫です!これにはさすがのエイリアンもたじたじ??
 ヴィクトリアを演じたのはデボラ・ワトリング。彼女は1967年の5月から68年の4月までジェイミーと共にドクターのコンパニオンを務めました。


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