
地球が類人猿によって征服されて以来、10年が経った。類人猿のリーダー・シーザーは支配階級の猿と服従的な立場になった人間が平和に暮らしていくことを願っている。しかし、攻撃的なアルド将軍に率いられるゴリラ軍団や、地球の支配権を類人猿から奪い返すことを図る人間のグループの出現により、社会の安定は崩れていきつつあった……。

■有名サイトの評価(2010年10月5日現在)
インターネット映画データベース: 5.0 / 10
『腐ったトマト』のトマトメーター: 38%
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・『猿の惑星』シリーズは出だし快調だったが、次第に予算も質も低下していった。『最後の……』が作られるころまでに、製作費はほとんどなくなり、それとともに信ぴょう性や興奮も消滅した。 - トム・コウツ(BBC)
・『最後の……』は死にかけたシリーズの最後のあえぎのようだ。残った『猿』ファンからお金を絞り出すために作られただけの映画。 - ロジャー・イーバート(シカゴ・サンタイムズ)
・ヒット作の続編が一様にたどる運命を考えれば、シリーズの最終作が活気に欠けるということではなく、むしろ前の4作が高い質を保ち続けたということだろう。 - ヴァラエティ

ネタばれ警告! 結末が記されているので、未見の方は読まないでください。
■最後に希望を残した結末 




時は2670年。オランウータンの立法者が、巻物を片手に、猿と人間の子供たちに向かって、地球の過去について物語る。コーネリアスとジラという名前の二匹のチンパンジーが時をさかのぼり、70年代のアメリカに到着、そこでシーザーという名の子供を産んだ。大人に成長したシーザーは、奴隷化されていた類人猿を従えて反乱を起こし、猿と人間が共存する社会が成立した。しかし、都市の廃墟に潜んでいた人間のミュータントとゴリラ軍団が対立し、その他の猿と人間はふたつの勢力の板挟みになってしまう……。
『猿の惑星』シリーズの最終作は、ミュータントとゴリラ軍団の戦いを中心に物語が展開する。前作『猿の惑星・征服』のあと、地球に何が起こったのか説明されていないので、そのへんのことは想像するしかないが、多分核戦争によって文明が一掃されてしまったと思われる。
興味深いのは、『新・猿の惑星』で語られた内容と、この作品で語られている内容との間に違いが見られることだ。『新・猿の惑星』でのコーネリアスのが説明によると、200年後の社会で人間が猿を奴隷化したので、ゴリラのアルドに率いられる猿たちが反乱を起こし、猿が支配する社会が実現したという。しかし、『猿の惑星・征服』では、この反乱が1991年に起こっている。そして反乱を率いたのはシーザーだった。
これは製作者のミスではないと思われる。多分、コーネリアスとジラがタイムトラベルして70年代のアメリカに出現したことで、歴史が書き換えられたのだろう。したがって、2作目『続・猿の惑星』で描かれていた、地球の破滅は防がれたのではないかと思う。
最後の最後にシーザーの像が涙を流す場面があるが、これはわざと曖昧な描写にすることで、観客に解釈を委ねたのではないか。悲観的な人は、「結局、人間は奴隷化され、最終的に地球が核兵器によって全滅したので、シーザーはそのことを憂いて泣いているのだ」と解釈しているが、私は「うれし涙」と解釈したい。

この作品は日本語版DVDが発売されています。
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