◆スローターハウス5
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原題:Slaughterhouse Five
公開年: 1972
制作国: アメリカ
監督: ジョージ・ロイ・ヒル
主演者: マイケル・サックス、ロン・リーブマン
上映時間: 104分
カラー: テクニカラー
サウンド: モノ・4トラックステレオ
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時間から切り離された男が過去・現在・未来を彷徨する。カート・ヴォネガットの小説を映画化。

ビリー・ピルグリム(マイケル・サックス)は第二次大戦でナチスの戦争捕虜となったが、戦後、検眼士として成功したニューヨーク在住の平凡な中年男性である。だが彼には他の人々と違う点がひとつあった。それは自分の意思とは無関係に、過去や未来にタイムスリップしてしまうことであった……。

全米図書賞を受賞したカート・ヴォネガット・ジュニアの代表作を『明日に向かって撃て
』の名匠ジョージ・ロイ・ヒルが監督。映画化が困難といわれていた原作を抜群の編集テクニックで映像化、ヴォネガット・ファンのお墨付きをもらった作品です。もっとも一部のファンは映画の出来に不満のようですが……。
原作だけでなく、映画のほうもヒューゴ賞に輝いたほか、カンヌ映画祭では監督が審査員特別賞をもらうなど、数々の栄冠に輝いています。にもかかわらず、日本語版のDVDは未発売のようですし、テレビで放映された記憶もついぞありません。一部のファンの間で熱狂的に支持されているレアなカルト作品、という感があります。
主人公のビリーは自分の意思とは無関係に現在・過去・未来を行ったり来たり。たとえば、郊外に構えた自宅の庭で犬と遊びながら楽しいひとときを過ごしていたと思ったら、次の瞬間にはドイツの戦争捕虜として、ドイツ兵から銃口を突きつけられ……という具合。興味深いのは、彼にとっては死でさえ終わりではないということ。命を落とした直後、別の時代にタイムスリップするからです。
ヴォネガットは第二次大戦中にナチスの戦争捕虜になったので、そのときの体験が原作に反映されているそうです。そのせいか、戦争時代の描写はとてもリアルです。
この映画では音楽としてバッハのピアノ協奏曲が使われています。それ以外の音楽はありません。そのため、普通の大衆向け娯楽映画とは印象がかなり違います。ちょっとアート・フィルムっぽい印象さえ受けました。「重さと軽さ」、「喜劇と悲劇」、「現実と空想」が違和感なく交じり合い、長らく心に残って人生について考えさせられる特異な作品です。

この作品は日本語版DVDが発売されていませんが、カート・ヴォネガット・ジュニアの原作本でしたら入手可能です。アマゾンで原作本を買う。
DVDは本国アメリカで発売されています。アメリカのアマゾンでこの作品の英語版DVDを買う。