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 下記のお話はイギリスの作家トム・スレメンさんの作品を翻訳したもので、実話が元になっています。


 このお話は『トワイライト・ゾーン』のエピソードのように聞こえるかもしれません。でも、私はこれと似たような話を三度も耳にしています。1974年のことです。イギリスにお住まいの老婦人アルマ・ブリストウさんがお姉さんの家に電話をかけました。この時期、アルマさんは旧式のアナログ電話をお使いでしたが、指に関節炎があったので、ダイヤルを回す際、突き刺すような痛みがあり、いつも電話をかけるのに苦労していました。彼女は明らかに違う番号を回してしまったようです。なぜなら、電話に出たのは「ハミルトン大尉」という男性だったからです。

 お姉さんが家にいるかどうか尋ねたところ、「ハミルトン大尉」は不遜な口調でこう答えました。「これは民間用の番号ではない。お前は何者だ?」

 アルマさんが自分の名前を告げたところ、電話の向こうから長いこと耳にしていない音が聞こえてきました。それはアルマさんが若かったころ耳にした音……空襲警報だったのです。「そちらでは第二次世界大戦が進行しているようですね」とアルマさんは冗談を言いました。

 一瞬の沈黙のあと、ハミルトン大尉が答えました。「何のことだ?」

 「空襲警報ですよ。まるでまだ戦争が続いているようですね」とアルマさんは答え、電話を切ろうとしました。

 「もちろん戦争はまだ続いている。この番号をどこで手に入れたのだ?」

 「戦争は何年も前に終わりましたよ。1945年に。」アルマさんは「びっくりカメラ」のテレビ番組でからかわれているのではないかと疑い始めました。

 ハミルトンは同僚にひそひそ声で話をしたあと、信じられないような話を始めました。 「1945年はまだ先のことだ。この番号をトレースしたら、お前は監獄行きになるかもしれないんだぞ。わしの貴重な時間を無駄にしおって。」

 「え?今は1974年ですよ。戦争が終わってからずいぶん経ちます。」次の瞬間、空爆の音がハッキリと聞こえました。

 「この始末は必ずつけるからな」とハミルトン大尉は言い、受話器をガシャンと置きました。アルマさんは彼が受話器を持ち上げるのを待ちましたが、彼と話をすることは二度とありませんでした。アルマさんは念入りないたずらに遭ったのでしょうか?それとも彼女は本当に戦時中の人と話をしたのでしょうか?それは永遠に謎のままです。

 アルマさんが本当に昔の人と話をしたとすれば、過去のできごとが四次元で同時進行していることになります。私たちの人生は時計によって管理されています。それなのに私たちは時間についてほとんど何も知りません。それはなんと皮肉なことでしょうか。私たちが時間の本質について何も知らないことについて、アインシュタインが次のような考えさせられる言葉を残しています。

 「魚は一生涯、水の中を泳いで過ごす。魚は水のことについてどれほどの知識を持っているだろうか?」


■このお話に対する読者の感想

私も同時進行していると思います。もし自分に前世というものがあるのなら、その全てが同時進行し、獲得した経験が互いに影響しあうのではないかと。さらに時間というのも、直線的でなく腸のようにギュウギュウと蛇行していて、歴史的に隔たりがあるように見えて影響があるくらい接しているのでは?そしてたまに逆向きで。。。と考えるこの頃です。自分の他にも時間についてそんな体験をしている人達が居るんだ!と知ってちょっと嬉しいです。 - しおさん

とても興味をもった - ヒロさん

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