1900年、ギリシアのアンティキティラ島(クレタ島の北西に位置する小島)の沖で、海綿(スポンジ)採りの潜水士が奇妙な人工遺物を見つけました。調査の結果、その遺物が驚くべき機能を持っていることが明らかになりました。


潜水士たちは沈没船の中で大理石や青銅でできた彫刻を発見したのです。最終的にそれらの品はアテネの国立博物館に収められました。それらの遺物の中に、一見したところ目立たない木の塊がありました。

長い間、その塊は研究室に放置されていたのですが、ある日、その塊が崩れ、腐食した青銅製の機械が現れました。そこで、科学の歴史家であるデレック・ディ・ソラ・プライス(1922〜1983)がガンマ線写真を使って調査を始めました。

念入りな調査の結果、その機械の中に大小の歯車が取り付けられており、いくつかのギリシア文字が刻まれていることがわかりました。それは天動説に基づく天文学者用の道具だったのです。太陽系の中心に地球があり、その周りを太陽、月、そして惑星が公転するように作られていました。

その後、新しく開発された画像化技術を用いることによって、アンティキティラの機械の3Dのコンピューター・モデルが作られ、より複雑な機能が明らかになりました。その研究結果は『ネイチャー』誌(イギリスで発刊されている世界で最も権威のある総合学術雑誌の一つ)に掲載されました。

この機械は紀元前150年に作られたと推測されています。側面につけられているクランクを回すことによって、様々な機能を実行することができます。この機械は日食や月食が起こる時期(月・日・時間)を予測することができます。しかも、うるう年まで考慮に入れられています。

また、この機械は、黄道帯上における太陽や月の位置を予測することもできます。また、黒と白の石を歯車と連動させることによって、月の満ち欠けを表示することもできます。さらには、水星・金星・火星・木星・土星の位置を割り出す機能が含まれていた可能性もあります。

アンティキティラの機械は、単なる科学の道具にとどまらず、社会的な目的のためにも使われていたことが判明しました。古代ギリシア人は2〜4年おきに運動競技大会(いわゆるオリンピック)を催していたのですが、アンティキティラの機械によって、その催しの日付を割り出せられることがわかったのです。

この機械の天才的なところは、複雑な計算機能や丹念な職人技に限られません。たとえば、古代人は月が楕円形の軌道を描いて運行することを知りませんでした。にもかかわらず、この機械の製作者は「遊星歯車」と呼ばれる楕円形の歯車を用いて、月の運行パターンを模倣しました。遊星歯車の使用は古代のテクノロジーに対する人々の概念を一変しました。

誰がアンティキティラの機械を作ったのでしょう? その疑問に対する答えはまだ出されていません。キケロの著述によると、古代の著名な発明家・アルキメデスが関わっていたとのことです。しかし、この機械はアルキメデスが死んでから作られました。

機械に刻まれた文字は、コリントス(古代の都市国家)またはコリントスの植民地で作られたことを示しています。シチリアはコリントスの植民地で、シチリアの都市・シラキューズにはアルキメデスの本部がありました。研究家の説によると、アンティキティラの機械はアルキメデスのデザインに基づいているそうです。でも、この機械がそんな形で生産されたのだったら、なぜ同じような機械が他に見つかっていないのでしょう? 謎は続きます。

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・紀元前にこれほど精密な機械が作られたなんて驚きです。昔の人は私たちが思っている以上に賢かったのかもしれませんね。

Rieさん


・違いますよ?! タイムスリップして誰かが教えに行ってるんでしょう。

FBIさん

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