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ロウ山で運行していた世界初の登山電車。列車からの眺めはさぞ素晴らしかったことでしょう。


サデウス・ロウ教授
 1974年6月のことです。ボー・オースジョという名の男性がロスアンジェルス北部にあるロウ山(標高1,707 m)へハイキングに出かけました。ロウ山はもともとオーク山という名前でしたが、百万長者の発明家サデウス・ロウ教授にちなんでロウ山と改名されたのです。ロウ教授はこの山に世界初の登山電車を建設しました。1893年に開通した「ロウ山景観鉄道」は一名「雲に至る鉄道」と呼ばれ、40年にわたりカリフォルニア南部における最大の観光名所だったといいます。世界中から観光客がやってきたそうです。しかし、火災、洪水、地震、地すべり、大恐慌、そして鉄道の衰退などが重なり、この鉄道は40年にわたる華やかな歴史を閉じたのでした。

 さて、何時間も霧の中を歩いた末、ボー・オースジョの目の前に大きな建物が忽然と姿を現しました。それはホテルのように見えましたが、閑散としており、人影は見当たりませんでした。メイドがひとり、ホテルに至る階段をほうきで掃く姿が認められました。オースジョ氏はオフシーズンのためホテルが閉鎖されているのだと推測しました。彼は食料と飲み物を持参していたので、外で食事をすませ、ホテルに入ることなくハイキングを続けました。

 下山後、オースジョ氏が友達にこの話をしたところ、彼らはロウ教授に関する本を持ち出してきました。その本によると、同教授は山の中腹に高級ホテルを建設したとのことでした。ホテルの写真を見たオースジョ氏は、それが山で見た建物と一致することを確認しました。

 後日、オースジョ氏は友達と一緒にこの場所を再訪しました。ところが、そこにあったのはホテルの残骸だけでした。ホテルは1937年に火災で焼け落ちていたのです。それ以降、この地にホテルが建てられることはありませんでした。つまり、ボー・オースジョは何らかの方法で過去に旅をし、絶頂期にあったホテルを目にしたのです!

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