1954年、英字新聞『週刊ジャパン・タイムズ』の犯罪欄に短い記事が掲載されました。それは「偽のパスポートを持った男が日本に入国しようとしたので、入国管理官がその男を抑留した」という内容でした。

何人かの作家がその記事に注目し、独自に調査を行いました。その結果、当時出版された何冊かの「不可解なできごと」を集めた本に、この話が収録されました。


1954年7月の蒸し暑い日。日本で不可解なできごとが起こりました。存在しない国のパスポートを持った白人男性が飛行機から降り、羽田空港に現れたのです。

入国管理官が入国を拒否した時、謎の旅行者は怒りをあらわにしました。管理官は記録を注意深く調べたのですが、その男性が持っていたパスポートを発行した「トレド」という名の国は見つかりませんでした。

普通、偽造パスポートを使って入国しようとする人は、存在する国のパスポートをできる限り本物に似せて再現しようとするはずです。存在しない国のパスポートを使ったら捕まることは目に見えているので、愚の骨頂だと言えるでしょう。

その男は自分がよく知られた欧州の国からやってきたビジネスマンだと主張しました。トレドという国は、約千年前に建国された、長く豊かな歴史を持つ国だというのです。

彼はフランス語訛りの流暢な日本語を話しました。トレドの公用語はフランス語とのことでした。彼は日本語のほかにも数ヶ国語に通じていました。身なりはきちんとしており、洗練され、成功を収めた国際的なビジネスマンのような印象を与えました。

彼は国際的な企業に勤めており、その会社は日本と約10年に渡り事業関係を樹立しているとのこと。その年だけでも三度目の訪日だというのです。実際、彼のパスポートには、日本の入管のスタンプが押してありました。つまり、前回来日した時、そのスタンプが押されたということです。彼は自分が働く会社の名前を入国管理官に伝えたのですが、調べてみたらそのような会社は存在しませんでした。

彼はフランスの通貨を中心に、数カ国のヨーロッパの通貨を携帯していました。財布は大きめで、手製の良質なものでした。彼はまた国際免許証を携帯していました。それはどう見ても偽物には見えなかったのですが、にもかかわらずその免許証は無効でした。なぜなら未知の機関によって発行されていたからです。小切手も携帯していましたが、それを発行した国際銀行は世界のどこにも存在しませんでした。

そんななか、入国管理官が名案を思いつきました。世界地図を持ってきて、トレドがどこに位置しているかを地図上で指差すよう、男に頼んだのです。地図を見回した男は、トレドが地図に載っていないことに動揺したように見えました。しかし、最終的に彼はイベリア半島のアンドラ公国を指さしました。アンドラはスペインとフランスに挟まれたミニ国家で、公用語はカタルーニャ語ですが、その他にスペイン語、フランス語、ポルトガル語などが使われています。アンドラは988年に建国されたので、約千年の歴史があります。男はアンドラという国を聞いたことがないと主張しました。

謎の旅行者は憤慨し、政府の高官と話をさせろと要求しました。彼は自分がとんでもない悪ふざけを仕掛けられたのだと確信していました。彼は予約を入れてある東京のホテルに行く許可を与えろと要求しました。実際、彼は予約証明書を持っていました。ところが、調べてみたら、そのホテルは日本に存在しませんでした。

政府関係者は、空港の狭い警備室で8時間も拘束されている彼に同情し、彼をホテルに泊まらせることにしました。部屋の外にガードマンを配するというのが条件でした。男はその処置に不満を訴えましたが、彼に与えられたもう一つの選択肢は留置所で一晩を過ごすことだったので、その申し出を受けるしかありませんでした。

男は二人の入国管理官に付き添われてホテルに向かい、そこのレストランで食事をとることを許可されました。その後、彼は部屋に向かい、そこで一晩を過ごすよう命令されました。ガードマンが部屋の外に立ち、夜通し見張ることになりました。

翌朝、入国管理官が部屋にやってきてドアをノックしたら、返事がありません。そこで管理官はホテルの合鍵をもらい、部屋に入りました。そこはもぬけの殻(から)でした。彼の荷物も見当たりませんでした。唯一の出口である扉はガードマンが夜通し見張っていたし、部屋はにぎやかな通りの数階上に位置しており、窓の外に足をかけられるような出っ張りはなかったので、男がその部屋から出ていくことは不可能でした。そして窓が開けられた形跡もありませんでした。

政府関係者は大がかりな捜査をおこないましたが、謎の旅行者は一向に見つからず、遂に捜査は打ち切られました。彼は二度と見つかりませんでした。


果して謎の旅行者は何者だったのでしょう? そして彼の身に何が起こったのでしょう?

アメリカ・ワシントン市に在住の弁護士で、子供のころプロジェクト・ペガサス(米政府の極秘タイムトラベル実験)に参加したというアンドリュー・バシャーゴさんは、謎の旅行者が、何らかの形で、旅行中に別の時間軸(並行宇宙)に踏み込んでしまったのではないかと推測しています。そして、ホテルの部屋にいる時、元の時間軸に戻ったか、もしくは別の時間軸に入ったのではないかと、バシャーゴさんは推測しています。

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・今、youtubeの外国の人が作成した未解決事件のビデオの中にこの事件が紹介されており、非常に興味深かったので ググって貴サイトにたどり着きました。

この事件は日本の新聞では報道されたのでしょうか。このような未解決事件は好きなので結構見ているのですが、外国発信の情報源で始めて知りました。外国経由で、「日本(という遠い、実際にあったか否か確認困難な場所)で、1954年(という、実際にあったか否か確認困難なかなり昔に)こういう事件があった・・・」という場合は、本当にそんなことあったのか否か、当時の日本の報道を見てみたい思いました。

通りすがりさん(2016年11月27日)


・こんにちは。実は私は平行世界から来ました。

私はシンガポールという国を聞いたことがありません

シンガポールの代わりにマルアドという国がない事に気づきました。

来てから20年以上も前です。

平行世界コード:TY/dertQsegtr,t4egervさん(2016年9月19日)

・平行世界コード:TY/dertQsegtr,t4egervさん

あなたの元いた世界では、こちらのシンガポールに位置する国がマルアドという国だったのですか?。
どのようにしてあなたがこの世界に来たのか?とっても興味があります。
あなたのいた世界についてもっと詳しく聞きたいです。
コメントいただけるととっても嬉しいです(^^)/!

めかぶさん(2016年10月29日)


・この男の顔はytubeで見ることができます time travel で検索できます。世界の代表的なtime travelのうちの一つとして紹介されています。英語ですけど。

太田益男さん(2016年9月19日)


・この人が仮にパラレルワールドの住人であったとしても、この人の世界では日本国は存在してたのだな。なんか嬉しいな。(2016年9月15日)


・このサイトの中でも1,2の面白さの事件です、国際免許証やパスポートの写真は残ってないのでしょうか?または日本が没収してあるはずですので現存しているのでしょうか?

そうすればパラレルワールドの手掛かりになるのに、NASAでも少しずつ秘密を暴露している時代なのでもしパスポートや国際免許証が現存しているなら公表すべきでしょう。

syouさん(2016年9月10日)


・航空券を確認してないのかな?

なーさん(2016年5月9日)


・どこかの国の工作委員?ではないでしょうか?偽造パスポートで日本に入国したら、どういった処置をされるか?の確認をしに、こうしたことをやってみたのでは?すでに、既存の国の、よくできた偽造パスポートなら、無事に入国出来てしまいますし、偽造とばれるパスポートですと、その国との国際問題になりかねないので、わざと架空の国にしたのでは?

万一、危なくなった場合、狂人を装うなり、または、この男の近くに仲間がいて、いざとなったら、助ける手筈になっていたのでは。ホテルから仲間が、逃がしたのでは?と思います。きっと仲間は、この男の本来のパスポートを預かっていたのでしょうか?正規ルートまたは、船舶で、日本から脱出したのではないでしょうか?某半島の工作員達もよく漁船を装って日本に行き来してましたね。

この処置ですと、この後、偽造パスポートで日本入国は、増えてそうな気がします。

宗教法人税増税さん(2016年5月9日)


・この人物パラレルワールドからの漂流者にしろ高度な詐欺師にしろ、手記でも出版したらベストセラー間違いなしだな。単に元の世界の話書くだけで異世界冒険譚になる、仮に高度な詐欺師で純粋な作り話なら芥川賞2つあげるレベル。(2016年5月7日)


・スペインにトレドって町はあるよね…
ほんの少しずれた平行世界だったのかな?(2015年7月30日)


・もし未来から来た国際的ビジネスマンなら携帯やPCを所持してるのでは。あと1954年の羽田空港や飛行機に相当違和感を持つと思う。面白い話ではありますがどうもその辺が気になってしまいます。水を差すようですみません。(2015年7月26日)

・この場合、未来ではなく、並行世界(私たちの世界に並行して存在する、似て非なる別の世界)からやってきたと推測されています。

時間旅行(2015年7月26日)


・逃さずに全部調査、検査されてれば話題になって面白くなっていたのかな?(2013年5月26日)

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