下記のお話はアメリカ人女性ユーラ・ホワイトさんの体験談です。上の写真はイメージ画像で、この体験談とは関係がありません。
私の母ユーラ・ホワイトは1912年の10月に生まれました。1920年代、母はアラバマ州とフロリダ州の田舎で育ちました。母は当時の人々やできごとについてたくさんの話を聞かされてくれたものです。ほとんどは興味深いお話だったけれど、ありふれたできごとには違いありませんでした。ところがある日のこと、母から不思議な話を聞かされたんです。それは当時少女だった母がその他12人の女性や子供たちと一緒に体験したできごとです。「あれからずいぶん時が経ったけれど、私はいまだにこのできごとを忘れられないのよ」と母は語ったものです。「なぜってあまりにも奇妙なできごとだったから……」
「当時、アラバマの田舎は遅れていたのよ。電気はなかったし、農場の人たちにとって唯一の乗り物は馬や荷馬車だったの。あれは明るい夏の日のことだったわ。私は早朝から近所の女性たちとホーキンズ家のポーチ(張り出し玄関)に集まって、保存食を作るために、おしゃべりしながら豆のさやをむいていたの。子供たちは庭で遊んでいたわ。ホーキンズ氏がポーチに出てきて、奥さんに「用事で町に出かけてくる」と言ったの。彼は馬の背中に鞍を取り付け、馬にまたがって玄関の前にある大きな門を通って外に出ていったわ。そのとき奥さんが小麦粉の大袋を買ってくるようだんなさんに声をかけたの。彼はうんと言って、走り去っていったわ。
「午後になっても私たちはポーチで豆のさやをむく作業に精を出していたの。ふと見上げたら、遠くのほうからホーキンズ氏が馬にまたがって家に向かってくる姿が見えたの。幹線道路からはずれ、家に至るわき道は大体9メートルの長さで、ポーチまで直接つながっていたの。それで私たちは彼の姿をハッキリ見られたのね。鞍の上には小麦粉の入った大きな布袋が置かれていたわ。彼はその他の食料品が入った茶色の袋を左手で抱えていたわ。彼は門の前までやってきて馬を止めたの。誰かが門を開けるのを待っていたのね。一人の少年が走っていって、門を開けたの。次の瞬間、私たちの目の前でホーキンズ氏はかき消えてしまったのよ!
「私たちは驚きのあまり、一、二秒ただそこに座っていたわ。そして恐怖に駆られ、叫びだしたの。数分後には落ち着いたけれど、それでも私たちは混乱して震えていたわ。何をしたらいいのかわからなかったのよ。しばらくしてから私たちは豆のさやをむく作業を再開したけれど、みんな恐怖のあまりポーチの上に寄り集まっていたの。ホーキンズの奥さんが一人の少年に門を閉じるよう頼んだわ。
「それから30分後、顔を上げたら馬に乗ったホーキンズ氏が家にやってくる姿が見えたの。鞍の上にはさっきと同じように小麦粉の袋が置かれていたし、左手には食料品を入れた茶色の袋が抱えられていた。前回と同じく、彼は音もなく門の前までやってきて馬を止めたわ。誰も門を開ける勇気がなかったの。みんな身じろぎもせずに彼をじっと見つめ、次に何が起こるか待っていたの。安心したことに、遂にホーキンズ氏が「あの……誰も門を開けてくれないのかい?」と言ったの。
「ホーキンズ氏は到着する前に姿を現したのよ。」
■このお話に対する読者の感想
すごい!!! 自分も体験してみたいです。 - たいむさん