これはオーストラリアのメルボルン市にお住まいの女性・キアスタン・ワンダールさんの体験談です。


キアスタンさんは70年代初期にベトナムで生を受けました。彼女が赤ちゃんだったころ、ベトナム戦争の渦中で、彼女の人生は混乱に陥(おちい)りました。

1975年4月、サイゴンが陥落し、ベトコンが彼女の両親を逮捕、親子は生き別れになりました。キアスタンさんは看護婦に誘拐され、捨てられて、最終的にサイゴンの孤児院に預けられました。

数年後、オーストラリアのワンダール夫妻が彼女を養子として引き取ることになり、キアスタンさんはオーストラリアに移住しました。夫妻は彼女をオーストラリア人として育てました。

1990年、キアスタンさんは実の両親を探し出すことを決意しました。彼女は育ての母親とともにサイゴンに向かい、当地の新聞社に交渉して、彼女の生い立ちを記事にしてもらうことに成功しました。その記事には彼女が幼かった時の写真が載せられ、心当たりのある人は彼女に連絡するようメッセージが添えられました。

しかし、誰も連絡してこなかったので、二人はオーストラリアに帰国しました。

それから3カ月後、サイゴンに住むキアスタンさんの祖父が市場にパンを買いに行きました。帰宅後、パンが包まれていた新聞紙を捨てようとしたのですが、とある記事がふと目にとまり、メガネを取り出して記事を読んでみることにしました。

その記事は、オーストラリアで育ったベトナムの少女に関するものでした。彼女は生みの親を探すためにサイゴンにやってきたとのことでした。

新聞に載っていた孤児の写真を見たおじいさんは、その子が誰であるかにすぐ気づきました。それは彼の孫娘だったのです。彼女と生き別れになって以来、家族はずっと彼女の失踪に心を痛めていました。おじいさんは喜び勇んで奥さんにその写真を見せました。奥さんはその場で気を失いました。

キアスタンさんの祖父母はオーストラリアに連絡を入れました。当初、彼女は疑いを抱いていたのですが、ベトナムから送られてきた父親の写真を見るに及んで、彼女の疑念は氷解しました。

その時の気持ちをキアスタンさんは次のように述べています。

「信じられませんでした。まるで自分の写真を見ているようでした。でも写真に映っていたのは男性だったんです。」

キアスタンさんは母親とともにベトナムを再訪し、そこで家族(祖父母、9人のおば、数多くのいとこ)に再会しました。

人の運命とは何と不思議なものなのでしょう。おじいさんがパン屋を訪れる時間がほんの数分でもずれていたら、古い新聞紙は別の客の手に渡り、一家が再会することはなかったでしょう。

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