

イギリス女性の不思議体験が実写ドラマ化されています。番組は英語ですが、詳しい日本語の訳を動画の下に記してあります。
イギリス・ケント州のタンブリッジ・ウェルズ町に在住のフェザーストン夫妻は、ある日、街に買い物に出かけました。
街に着いた二人は、別々に行動して、一時間後に約束の場所で落ち合うことにしました。
奥さんのゲールさんは、定期的に購入している品物を買ったあと、ショートブレッド(バターをたっぷり使った、硬くて甘いビスケット)を買おうとしたのですが、どの店にも置いてありませんでした。
そこで彼女は今まで一度も訪れたことのない店に入りました。そこにもショートブレッドは置いてなかったのですが、店の中をぶらつくうちに、壁に出入り口があることに気づきました。好奇心に駆られたゲールさんはその出入り口を通り、階段を下りていきました。
地下には羽目板張りの豪華な部屋がありました。それは白壁の部屋に収納棚が並べられた地階の店と著しい対照をなしていました。
地下の部屋には窓がなく、人々はコーヒーを飲みながら歓談していました。ゲールさんは、一度もこの店について聞いたことがないので、変だと思いました。それよりも奇妙なことは、あたりにコーヒーの香りが漂っていなかったことでした。それに輪をかけて奇妙なことは、人々が昔の服に身を固めていたことでした。
そこでゲールさんはその店を記憶にとどめ、後日再訪することにしました。そして彼女はショートブレッド探しを続けるため、階段を上がっていきました。
一週間後、ゲールさんは再び街に出かけ、例のコーヒーショップに行こうとして店に入りました。驚いたことに、一週間前に出入り口があったところは壁でふさがれており、絵がかけてありました。あたりを入念に調べたのですが、出入り口の跡らしきものは見当たりませんでした。コーヒーショップは一週間の間に消え失せてしまったのです。
番組のリポーターの調査の結果、ゲールさんが入った店の隣に「紳士クラブ」の建物があったことが判明しました。第二次大戦中、その建物の中に羽目板張りのコーヒールームがあったことも分かりました。
リポーターは、そのコーヒールームについて覚えている人を二人探し当て、取材することに成功しました。
フィリップ・ウィットボーン博士(タンブリッジウェルズ市民協会)
「古い紳士クラブには確かに軽食堂がありましたが、60年代にクラブが引っ越した時、閉鎖されました。」
マーティン・ヘプワース(タンブリッジウェルズ紳士クラブ)
「食料品店の隣には紳士クラブの建物がありました。その建物の中にコーヒーや紅茶を供する軽食堂がありました。何人かのクラブの会員は、その部屋にマホガニーの羽目板が張られていたことを覚えています。」
ゲールさんが訪れたコーヒーショップの位置は、第二次大戦中にあった紳士クラブの軽食堂室の位置と、ぴったり合致することが明らかになりました。
ゲールさんは第二次大戦中にタイムスリップしたのでしょうか……?