この話は1974年にイギリス・リバプール市の地方紙『リバプール・エコー』に掲載されたものです。


1974年のある日、二人の20代の女性、サンドラさんとジルさんはディスコに行くことにしました。ジルさんのお兄さんが車で二人をディスコまで送ってくれました。ディスコに着いた二人は、そこでもう一人の友達・シェリーさんと合流しました。

会場ではDJが大音響で音楽をかけ、踊り場は目のくらむような照明効果で満ちていました。

そんな中、サンドラさんは群衆の中に知り合いの男性を見かけました。彼女はその男性に好意を抱いていました。というのも、彼は当時人気のあったイギリスのテレビ俳優にそっくりだったからです。

サンドラさんは二人の友達に、彼にアプローチする意向を伝え、踊り場に進んでいきました。ジルさんとシェリーさんは、ソファに座り、友達が男性を「征服」するのを見物することにしました。

ところが、サンドラさんは踊り場の真ん中で突然消えてしまいました! 当初、二人はそれが目の錯覚だと思いました。ディスコ内に立ちこめている煙に照明や騒音が相まって、消えたように見えただけだと思ったのです。

しかし、サンドラさんは群衆の中に紛れ込んだわけではありませんでした。二人がしっかり視線を注いでいる最中に消え失せたのです。ある瞬間そこにいたのに、次の瞬間にはパッとかき消えたという感じでした。

二人は心配になり、踊り場を探し回りましたが、サンドラさんは見つかりませんでした。次に二人はトイレやその他の場所を調べたのですが、サンドラさんの姿はありませんでした。

最悪の事態を恐れた二人が警察に連絡しようとした、まさにその時、サンドラさんが出現しました。彼女が先ほど姿を消した場所に突然現れたのです。放心状態の彼女は踊り場から出て、二人の元に向かって歩いてきました。そして彼女は驚くべき話を二人に語りました。

サンドラさんがダンサーの間を縫って進んでいた時、突然音楽の音量が二倍くらい大きくなったといいます。しかも、その音楽は今まで耳にしたことがないものでした。それは「耳障りで、怒ったような、ズキズキする音楽」でした。

音楽よりも奇妙だったのは周りのダンサーたちでした。70年代のディスコ時代に流行ったポリエステル製のグラムスーツはどこへやら、彼らはパンクロッカーのような装いをしていました。というか、服を着ていればいい方でした。

多くの男性や女性が裸体をさらし、ほとんどの人の体は刺青やボディーペイントで覆われていました。クルクル回転するディスコボールは、派手なレーザー光線に取って代わり、何人かのダンサーは長い鼻のついた仮面をかぶっていました。とりわけ一人の男性が強烈に印象に残りました。彼は髪を金色に染め、爪は鮮やかな黄色に塗られていました。その男性がサンドラさんに近づいてきて、彼女の服を引き裂こうとしました。彼女はビンタを食らわせて彼を追い払いました。

サンドラさんがパニックに陥る寸前、彼女は1974年のディスコに戻っていました。そこはたった今体験した過激なレイブシーンに比べると、ひどくおとなしい印象を受けたといいます。

ニューウェーブのパンクロックがミュージックシーンやナイトクラブを塗り変えたのは、それから6年後のことです。サンドラさんは数分の間、未来にタイムスリップしたのかもしれません。

マイナスイオンの「パルスクリーン」

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