1930年ごろのことです。ある夜、フランスの著名な人類学者、ジョセフ・マンドゥマンが奇妙な夢を見ました。

夢の中で、彼は洞窟の入り口に立っていました。彼はそれがフランス南部にあるベダイアック洞窟であることに気づきました。

洞窟の中では、マドレーヌ文化期(紀元前14000年 - 紀元前7000年)の狩人たちがキャンプファイアを囲んで座っていました。洞窟の天井には狩猟に関する絵が描かれており、キャンプファイアのチカチカする炎でうっすらと照らされていました。彼らは動物の皮を身にまとっていました。

それらの人々から少し離れたところに若いカップルがいました。二人は耳元でささやきあったり、互いに相手を愛撫したりしていました。やがて男が女の手をとり、岩の狭い割れ目を通って、隣の部屋に移動しました。その部屋は岸壁から突き出た岩棚に通じていました。二人はその岩棚の上に横たわり、抱き合いました。

次の瞬間、恐ろしいことが起こりました。地響きとともに洞窟の天井が陥落し、岩の割れ目をふさいでしまったのです。そして彼は目を覚ましました。

彼は夢の内容を詳しく書きとめ、その書類を銀行の金庫に保管しました。そして彼はベダイアック洞窟を訪れてみることにしました。

骨折り損のくたびれ儲けになることを予想していたのですが、その予想は見事に外れました。すべてが夢で見たとおりだったのです。ただ一つ違っていたのは、若いカップルが通り抜けた岩の割れ目がなかったことでした。ところが、割れ目があったところの岩の壁を木槌(きづち)で叩いてみたら、空洞のような音がしました。

マンドゥマン氏は作業員を雇い、その岩壁に穴を開けることにしました。それは堅固な石灰岩で、重労働となりました。穴が空くまでに数日を要しました。

その結果、夢で見た通りの割れ目が見つかりました。彼は狭い割れ目に体を押し込むようにして隣の空洞に移りました。そこには夢で見た通りの岩棚がありました。しかし、そこに二人の遺骨はありませんでした。

彼は遺骨が見つからなかったことにがっかりしたものの、天井に描かれた絵のことを思い出し、さらに調査してみることにしました。地下の通路を進んでいったら、洞窟の奥深くにある別の部屋に行き着きました。その部屋の天井には、まさに夢で見たとおりの絵が描かれていました。

マンドゥマン氏が夢を見なかったら、先史時代の遺跡は決して見つからなかったでしょう。今もなお、洞窟内のどこかに若いカップルの遺骨が眠っているのかもしれません……。

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・秘め事を見られないために、奥の間に移るなんて、原始時代から恥じらいの感覚がすでにあったのですね。(2015年1月11日)

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