これはあるアメリカ女性の体験談です。この話の中に出てくる「夢中歩行」とは、眠っている間に起きあがり、無意識のうちにあたりをさまよい歩くことです。


1983年のことです。当時、私は大学生で、夫とともに小さな町で暮らしていました。

ある夜、私は夢中歩行をしました。私は夢遊病患者ではなく、夢中歩行をしたのは後にも先にもこの時だけです。夢と現(うつつ)の境をさまよいながら、当時住んでいたアパートの居間に行ったら、そこには多数の人々がたむろしており、ヒソヒソ声で話をしていました。そこに私の知っている人は一人もいませんでした。

その時、夫が背後から近寄ってきて、私の体に優しく手を回しました。私は振り返り、「卒業式の日に血が流れるわ」と言いました。夫は何も言わずに私を寝室まで誘導してくれました。

私は不安な気持ちになりましたが、夢が何を意味するのか分からなかったので、処置のとりようがなかったのです。それに、大学の卒業式の日に悪いできごとは起きませんでした。

それから数年が経ち、私は一人娘を出産しました。難産のあと眠りに落ち、目覚めたら、看護婦さんが近寄ってきて、「きれいな子ですね。きっと大人になったらすばらしいことをして、多くの人々に感謝されるでしょう」と言いました。私は優しい言葉をかけてくれた看護婦さんにお礼を言って、家族の将来に希望を抱きました。


月日が過ぎて2008年になりました。その日、成長した娘は地元の小さなレストランで数人の級友とともにバイトに励んでいました。みんな高校を卒業したばかりで、ヤングアダルト(若年成人)としての人生を歩み始めていました。

そんな中、娘の友達である男女のカップルがレストランの中で別れ話を始めました。その話し合いが激しい口論に発展するまでに、さほどの時間はかかりませんでした。少年は激怒し、相手の少女のみならず、すべての人に対して攻撃的な態度をとるようになりました。レストランの主人はその場で少年をクビにし、直ちに立ち去るよう命令しました。少年は「おまえら、後悔するぞ」と脅しの言葉を残して去っていきました。

事態が一段落したのもつかの間、少女が、こともあろうに少年の家に行くと言いだしました。彼女は自分の持ち物をとりにいこうとしたのです。娘は「危ないからここにいた方がいいよ」と忠告しました。レストランの主人は、仕事があるので、少年の家に行くことを許可しませんでした。しかし、少女は、私物が少年によって台無しにされることを心配し、あくまでも行くと主張して譲りませんでした。娘は説得することを諦め、少女が外出している間、娘がバイトの肩代わりをすることになりました。でも、少年から危害を加えられる前に、すぐに戻ってくるよう念を押すことを忘れませんでした。

少女が少年の家に着いた時、彼はショットガン(散弾銃)を持って外出するところでした。少年は少女を射殺し、逃避しました。

しばらくの間、必死の捜索が行われました。逃げる前に、少年は「復讐のためにレストランに行ってみんなを殺す」という携帯メッセージを友人に送っていたのですが、メッセージを送ったのは少女が少年の家を訪れる前のことだったので、警察はどこを探したらいいのか分からなかったのです。結局、地元の墓場で少年の死体が見つかりました。彼は自殺したのです。

その後、私たちは、娘を休ませるために、しばらくの間、町から出ていかなければなりませんでした。というのも、町は噂話で持ち切りだったからです。

これは私たちが体験したできごとの中で、もっとも悲劇的なものです。この事件は私たちを永遠に変えました。もし、あの日、少女が少年の家に行かなかったら、どうなっていたのでしょう? もっとひどい事態になっていたかもしれません。この話は100%真実であり、事実関係を確認することができます。

かつて私は「霊能者に相談することは邪(よこしま)な行為だ」と思い込んいたので、夢が意味することについて誰にも相談しませんでした。今や私は罪悪感を抱いています。悲劇を回避するために何らかの処置をとれたのではないか、と……。今となっては、その疑問に対する答えは知る由もありません。

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