これはアメリカの女性・アイリスさんの体験談です。

エコビレッジに突然現れた、穏やかで心優しい青年の秘密とは……?

何年も前に、私はエコビレッジ(環境保全を目標とした共同体)で研修生として活動していました。たくさんの人たちがその共同体を出入りしていました。

ある日、カーリーヘアー(巻き毛)で、青い目をした男性が現れました。彼はとても穏やかな性格で、他の人たちとはどこか違う、プラスアルファの要素を持っていました。彼がどこからやってきたのかを知っている人は一人もいませんでした。どの人も「誰かに招かれてやってきたのだろう」と思っていたのです。

便宜上、彼の名前を「アレックス」ということにしておきましょう。

アレックスは物静かな人で、出身地や生い立ちについて尋ねても、「まあ、いろいろなところに行っているから……」とあいまいな答えを返すだけでした。

ある日、私は仕事中に図らずも重大なミスをおかしてしまいました。でも、初めのうちは、自分が過失をおかしたことに気づいていなかったんです。

レイチェルという名の女性が、その事故についてひどく腹を立て、みんなを集めて、誰に責任があるかを問いただしました。当初、私は非が自分にあることに気づかなかったのですが、やがて自分のせいであることが分かってきました。そしてレイチェルも私に目星をつけるようになりました。

私は自分の失敗を恥じるあまり、白状することができませんでした。そうこうするうちに、レイチェルは私が意図的に悪さをしたのだと思うようになっていました。この間、アレックスは落ち着いた態度で「そんなの大したことじゃない。僕が直すから」と、緊張を和らげようと努めてくれていました。

しかし、レイチェルの怒りは治まらず、「犯人は白状しなさい! さもないとひどい報いを受けることになりますよ!」と息まきました。彼女はこの共同体で強い権力を持っていたのです。

突然、アレックスが「犯人は僕です」と名乗り出て、レイチェルはハッと息をのみました。彼女はアレックスが犯人でないことを分かっていたのですが、誰かが白状した以上、もはや事を追及することはできません。レイチェルはキッと私をにらみつけ、怒った足取りでツカツカと歩み去りました。

驚き茫然とする私に、アレックスが優しい微笑みを投げかけました。この例からも分かるように、彼は事情によく通じており、他の人たちよりも意識が発達しているような印象を受けました。

ある日、アレックスと差し向かいで座っていた時、やぶから棒に彼がこう言いました。「この時代の人たちって、目にたくさんの恐れがあるんだよなー」と。

この言葉を聞いた時、なぜ彼がどこか違う雰囲気を漂わせているのかが分かりました。彼の目には恐れや、不安や、ストレスがみじんもなかったのです。ひょっとしたら、アレックスはこの言葉を通して、彼がどこ……というか「いつ」からやってきたのかを、さりげなく私に教えてくれたのかもしれません。

それからすぐにアレックスはいなくなりました。私は、彼がどこからやってきたのか、そしてどこに行ったのかを、みんなに尋ねて回ったのですが、誰も答えを知りませんでした。

HANA organic

・未来人ではなく現代人で、客観的な視点で「この時代の」と言ったのかもしれません。年配の人が「最近の若者は」と言うように。「僕がいた時代は」というような言い方なら未来人の可能性はありますが。

RASTAさん(2016年5月5日)


・「この時代の人たちは目にたくさんの恐れがある」というところを読んで、ドキッとしてしまいました。もし彼が未来人なのだったら、未来は明るいということですね?希望を感じさせる、いいお話ですね。地震や、テロや、核ミサイル攻撃を恐れる必要のない時代が一刻も早く訪れることを祈ります。

恵理さん(2016年4月26日)


・ステキなお話ですね。それにしても、お局様ってアメリカにもいるのねww

OLさん(2016年4月26日)

コメントをどうぞ

お名前

メール(省略可)

あなたのサイト(省略可)

コメント

Powered by CGI RESCUE®

時間にまつわる不思議体験をしたことがありますか? お話を聞かせてください!