

下の動画は、ローレル&ハーディのサイレント映画の一コマで、ドタバタ喜劇の定番・パイ投げを見ることができます。
無名のお笑いコンビは、往年の名コメディアン・ローレル&ハーディの生まれ変わりなのか?
アメリカの医学博士であるウォルター・セムキュー博士は、本業とは別に輪廻転生の研究に励んでいます。同博士は特に「歴史上の有名人が誰に生まれ変わったのか」に興味を持っています。
霊媒師のケビン・ライアーソン氏はセムキュー博士の相談役を務めています。ライアーソン氏は、シャーリー・マクレーン著『アウト・オン・ア・リム』に登場する世界的に有名な霊媒師です。同氏が瞑想状態に入ると、古代エジプト人の霊であるアータン・レーがライアーソン氏の体に乗り移り、彼の声を使って霊的な情報が伝えられます。特にアータン・レーは「誰が誰に生まれ変わったのか」を判断する能力に長けているそうです。
ある日、セムキュー博士は無名のお笑いコンビ・バカーボーイズの存在をひょんなことから知りました。博士は、二人がローレル&ハーディの生まれ変わりではないかと推測し、アータン・レーに尋ねたところ、この兄弟は確かにローレル&ハーディの生まれ変わりであるとの答えが返ってきました。
バカー兄弟に面会した博士は、二人から驚くべき事実を聞かされました。二人はよちよち歩きのころからローレル&ハーディのファンで、往年のお笑いコンビの真似をして遊んでいたと言うのです!
バカーボーイズは、現在アメリカの舞台で活動している兄弟のお笑いコンビです。

兄のジョシュ・バカー(上の画像の左)は1976年8月22日に生を受けました。それはスタン・ローレルが亡くなってから11年後のことでした。彼が生まれた時、いとこがローレル&ハーディの人形をプレゼントしました。ジョシュさんはこの人形が大のお気に入りで、よく一人で遊んでいたと言います。
弟のダニー・バカー(上の画像の右)は、オリヴァー・ハーディが亡くなってから20年後の、1978年1月15日に誕生しました。そのころまでに、兄のジョシュさんは上記のローレル&ハーディ人形で遊びすぎたので、人形の頭しか残っていませんでした。それでも二人は子供時代を通してこの人形で遊び続け、捨てることはありませんでした。兄弟はいまだに、この頭だけの人形を所有しているそうです。
兄弟は子供時代によくローレル&ハーディの真似をして遊んだと言います。兄のジョシュさんはいつもローレル役で、弟のダニーさんはオリヴァー役でした。ダニーさんは黒のフェルトで作ったチョビ髭をセロテープで鼻の下につけ、ジョシュさんは片手で頭のてっぺんをかく、ローレルの有名な仕草を真似しました。二人はドタバタ喜劇を創作し、それを自ら演じて、ビデオテープに録画し、短編映画を作りました。
二人の誕生日が近づくたびに、兄弟は「ローレル&ハーディのサイレント映画を地元の図書館から借りてきて上映して」と父親にせがんだそうです。
やがて青年に成長した兄弟は、新聞配達のバイトで貯めたお金で乗用車を購入しました。ドライブをする際は、ローレル&ハーディの映画音楽をカセットテープに録音し、それを流しながら運転を楽しんだそうです。
成人後、兄弟はローレル&ハーディのネタを元に独自のパフォーマンスを編み出し、2006年の1月にオフブロードウェイ(ニューヨーク市マンハッタンにある比較的小さい劇場で上演されるプロの演劇)でデビューしました。二人のモットーは「笑いを必要としている世界に喜びと笑いをもたらす」だそうです。
ダニーさんは5歳の時からローレル&ハーディに関する記念品を収集しています。ローレル&ハーディが着た衣装もそのコレクションに含まれています。下の動画では、ダニーさんのコレクションを見ることができます。
下の動画は、バカー兄弟が作ったサイレントのドタバタ喜劇映画です。
バカー兄弟は幼児のころからローレル&ハーディに並々ならぬ愛着を抱き、往年のお笑いコンビの真似をして、ドタバタ喜劇の短編映画まで作っていたというのですから、兄弟がローレル&ハーディの生まれ変わりだとする説には納得できるものがあります。それに、容姿も似通っているように思います(ダニーさんはオリヴァーよりも若干スリムですが……)。
あなたはどう思いますか?
参考記事:ローレル&ハーディの転生事例 ジョシュ&ダニー・バカー