

長距離バスに乗っていた女性と彼女の息子が体験した不思議なできごととは……?
二年前のことです。私は息子と一緒にレイキャビク(アイスランドの首都)からアイスランドの北部に旅行しました。私は自家用車を所有していないので、長距離バスに乗りました。
レイキャビクを出ると、小さな町に入り、そこを出ると広大な自然が展開しています。私はこの道を何百回も通りました。
町の近くに、こじんまりした美しい場所があります。小川に小さな白い橋がかかっており、川岸にはベンチが設置されています。本当にステキなところなんです。そこに立ち寄ったことは一度もないのですが、この道を通過する時はいつでもその場所を目にしました。
そんなわけで、今回もバスは美しいスポットのそばを通り過ぎました。息子はそこがいたく気に入ったようで、「きれいだね。いつかあそこに連れてってね」と私におねだりしました。
それから5分後、大自然に向かって走っていたバスが、またもや例の場所を通り過ぎました! といっても、似たような場所が二つあるわけでは決してありません。私は開いた口がふさがらず、ただただ見つめるばかりでした。
そんな中、息子がうろたえながら、「ママ、なぜまたここに来たの?」と尋ねました。私は息子がそんな反応を示したことを変だと思いました。幼い子供のことですから、道脇に似たような場所があっても気に留めなかったはずです。しかし、子供心に何かがおかしいことを感じ取ったのですね。
私もまた奇妙な気持ちになりました。というのも、しばらくの間あたりがシンと静まり返っていたからです。やがて辺りは元の状態に戻りました。
これは私にとって初めての不思議体験です。というか、ほかにも不可解なできごとをいくつか体験しているのですが、私が口を開く前に誰かに指摘されたのはこれが初めてのことです。
なお、運転手が道を間違えて逆戻りしたということはありえません。なぜなら、その道は二車線の一本道だからです。
下の動画でアイスランドの疑似ドライブをお楽しみください。