

消えた男
およそ二年前のことです。僕は理髪店にいました。待合室で座っていた時、身なりのいい男性が入ってきて、トイレがあるかどうかを尋ねました。理髪師は「あるよ」とトイレを指さし、男性はそこに入っていきました。
約10分が経過しましたが、彼は出てきません。そこでドアに鍵がかかっているかどうか確かめたら、ドアは開き、トイレの中に男の姿はありませんでした。
彼がビルから出ていくことは完全に不可能でした。トイレは狭く、窓はありませんでした。そして僕がずっと出口のそばに座っていたのです。
理髪師に尋ねたら、彼も動揺していました。彼が出ていくところを見た人は一人もいなかったのです。
彼は次元と次元の間を行き来する旅行者だったのでしょうか? それともタイムトラベラーだったのでしょうか? それとも時空間にゆがみが生じたのでしょうか?
夢と現実がつながった
ある日、僕の友達は合宿所のベッドで寝ていました。その時、彼は両眼を腕でおおい、ドアの方に顔を向けていました。その時、彼は夢を見たといいます。夢の中でも彼は同じ部屋で寝ていました。そして、部屋の壁や扉の向こう側にある、廊下の様子を透視することができたのだそうです。そんな中、小包を抱えた友達がやってきて、ドアをノックしました。
突然、彼はドアをノックする音で目を覚ましました。ベッドから出てドアを開けたら、そこには夢に出てきた友達が、小包を抱えながら立っていました。しかも彼は、夢で見たのと同じシャツを着ていたといいます。
時間を失った少年
数年前のことです。当時、僕は15歳で、週末になると同い年の友達の家に泊まりにいくのが常でした。友達は都会に住んでいたので、午前2時ごろになると、彼の両親の目を盗んでこっそり外出したものです。友達の家の近くにビルがあったので、少しの間その屋上に座ることにしていました。
家からビルまでは徒歩10分で、屋上には30分ぐらいしかいませんでした。というのも、友達の両親が目覚めて、僕たちが外出していることを知ったら事だからです。
家を出る時は、外であまり長居しないように、携帯電話のメモ帳に外出時間をメモるようにしていました。その夜、僕たちは午前2時4分に家を出ました。2時4分です。
ビルに着いた時、携帯メッセージを受け取ったので、電話を見たら、僕は驚きのあまりひざまずきそうになりました。時刻は午前4時半だったのです! 友達の携帯電話も4時半になっていました。
僕たちが歩いた時間はせいぜい10分から15分でした。僕たちはショックのあまり5分ぐらい屋上に座り込んでいました。その後、家に駆け戻りましたが、幸いなことに、友達の両親は寝ていたので、気づかれませんでした。
その友達とはいまだにつきあっていますが、あの夜に何が起きたかについて、明確な結論は出ていません。
スノードーム
私が小学一年生の時、家族が新しい街に引っ越すことになりました。そのため級友がめいめいお金を出し合って、スノードーム(球形やドーム形の透明な容器の中を水やグリセリンなどの透明な液体で満たし、人形・建物などのミニチュアと、雪に見立てたもの等を入れ、動かすことで雪が降っている風景をつくる物)をお別れのプレゼントとして贈ってくれました。当時、私はスノードームに夢中だったので、それは私にとって一大事でした!それはとても珍しい品物でした。土台が黄色で、ドームの中に微笑みを浮かべた虹があり、その周りをグリッター(キラキラ光るもの)が舞うようになっていました。
両親に見せるため家に持ち帰ったのですが、自分の寝室にいた時うっかりそれを落として壊してしまいました! 私はひどく落胆しましたが、それよりも怖かったのは父の怒りに触れることでした。私がガラスを割ったことについて、父から怒鳴られることは必至だったのです。そこで私は床をできる限りきれいに掃除しました。そして、スノードームをもらったことを両親に明かしませんでした。
ともかく私たちは無事に引っ越しをすませました。新しい寝室で荷をほどいていた時、箱の片隅に壊したものとまったく同じスノードームがあることに気づいたのです! 誰の手にも触れた形跡がなく、まだリボンがかかっていました。
私はあまりにもビビったので、それをどこかに隠してしまいました。今日、それがどこにあるのかは分かりません。
不思議な双眼鏡
父から聞いた話。私の父は、昔から山登りが好きで、 大学生の時には、サークル活動とは別に 一人でも登山していたらしいです。ある秋の日、父はあまり高くない地元の山に 散歩程度の気持ちで、出かけたそうです。
ふもとから一時間もかからずに頂上につき、 ベンチに腰を下ろして、いつものように双眼鏡を取り出し、 ふもとの景色を眺めようとしたそうです。
しかし、双眼鏡を通して見えたものは、 自分達の住む田舎町ではなく、どう見ても西洋の町並みでした。 おかしい、と思って、双眼鏡から目を離してふもとを覗くと、 今度はいつも通りの町並みが見え、 もう一度双眼鏡を覗くとまた西洋の町が見えたそうです。
結局何度やってもそれは同じことで、2時間後、ついに父も観念して山をおりたそうです。今もあれがなんだったのか気になって仕方がない、と父は言っていました。
出典:http://hobby4.2ch.net/test/read.cgi/occult/1071631841/