これはあるアメリカ人男性の体験談です。

二人の軍人が、ドイツに駐在中、小さな町のバーに入ったら……

80年代に私の父はアメリカ軍隊に服役しており、ドイツに駐在していました。

米軍は、10年に一度、大規模な戦争のシミュレーションゲームを実施するのが慣例になっています。父が駐在中にそのシミュレーションゲームが行われることになり、父と父の友人は戦車の運転を担当することになりました。しかし、問題が発生し、援軍が必要になったので、二人はその場に待機することを余儀なくされました。

無理からぬことながら、二人は退屈したので、徒歩で近くの小さな町に行き、「アプフルコーン」という酒を買うことにしました。これは麦の蒸留酒にリンゴの果汁を混ぜた甘いアルコール飲料です。

町に入ったら、自転車に乗った少年がやってきたので、二人は少年を止め、上記の飲料を買える店がどこにあるかを尋ねました。

父と友人が少年に教えられた道順をたどっていったら、その途上でバーに行き当たりました。なぜか少年はそのバーに言及しなかったのですが、ともかくそこに入ってみることにしました。

二人が足を踏み入れた瞬間、店の中にいた人々がそれまでにしていたことを一斉にやめ、二人をじっと見つめました。文字通り、ウェイトレスを含む全員が父と友人を凝視したのです。5秒後に人々は、まるで何もなかったかのように普通の状態に戻りました。

二人は気味が悪いと感じたのですが、ともかく「アプフルコーン」がないかどうかを尋ねました。ところが、店の人はそれを売ることを拒否し、その代わりに「無料の食べ物をふるまっているから食べていって」と促しました。店の人だけでなく客たちも、座って食事をしていくよう盛んに勧めました。実際、大きなボウルに入れられた食べ物が客から客へと回されていました。しかし、父も友人も食べ物には手をつけませんでした。アルコール飲料だけが欲しかったのです。

店の人が飲み物を売ることを頑なに拒否し続けたので、二人はうんざりして店を後にしました。「アプフルコーン」を売っている店を探して通りをさまよい歩いていたら、先ほどの少年がまたやってきたので、「なぜあのバーで飲み物を売らないのか」と尋ねました。

次の瞬間、少年の顔が青ざめました。「あ、あの店に行ったんですか?」と、どもりながらつぶやいた後、少年は自転車を漕いで全速力で走り去りました。

二人は混乱して顔を見合わせました。腹を立てた二人は再び例のバーに向かいました。ところが、先ほどの場所に到着したら、店の灯りは消えており、人の気配はありません。窓越しに中を覗いたら、すべての椅子がテーブルの上に逆さまに置かれてあり、床は泥だらけ。至るところにクモの巣が張られていました。カウンターの背後に設けられた棚は空っぽで、酒の瓶は一つもありませんでした。

数分前まで客であふれていたバーは今やもぬけの殻。店を間違えたのかと思い、あたりを見回したのですが、そこは先ほど訪れたバーに違いなかったのです。結局、二人は別のバーでお目当ての飲料を入手しました。

今日に至るまで、二人はこれが実話だと主張して譲ることがありません。これは二人が体験したできごとの中で、最も不気味なものだそうです。


いかがでしたか? 二人は多分、異世界に紛れ込んだのだと思われますが、そんな事態になった時、異世界の食べ物を食べると、そこから脱出できなくなるという話を聞いたことがあります。もしこの話の二人が食べ物をつまんでいたら、行方不明になり、永遠にバーの中で過ごす羽目になったのかもしれませんね。ゾ〜ッ!

この話に驚くほど似通った話を以前に掲載しましたので、未読の方は下のリンクから該当ページに飛んでください。

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・異世界っていうより、霊界に近いんじゃないかなぁ
少年がその店について何か知っているようだし、店の中の人物全員が凝視したって言うことは、生身の人間が迷ってきたという事に驚いたんだろうと思える

だあさん(2018年10月1日)

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